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【今週のレア車】Vol.152 スズキ RH250
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- 2019.02.21
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、仮面ライダーもユーザー?スズキRH250です。
このバイクはスズキが、それまで販売されていたハスラーシリーズの後継機として1984年から1987年にかけて製造・販売していたオフロードタイプのオートバイです。
とはいってもいわゆる普通のオフロードバイクではありませんでした。
まずその車名である「RH」ですが、これはもともとスズキのワークスモトクロスマシンの呼称であり、このバイクのルーツがオフロードレースで常勝を誇ったハイパフォーマンスのモトクロッサーである事をあらわしています。
その心臓部には水冷単気筒の2サイクルエンジンを搭載し当時トップクラスの35馬力を発揮しました。
これは1980年代クォーターブームの火付け役となったロードモデルの大ヒット作、ヤマハ初代RZ250やホンダのベストセラーVT250Fなどと同等のスペックですが、車重の軽さもあいまって、より暴力的でピーキーな特性を持っていました。軽々とフロントタイヤが持ち上がるほどの瞬発力とその加速感は当時のロードモデルに匹敵するものだったのです。
このようにそのじゃじゃ馬ぶりがクローズアップされがちなRH250ですが、初期モデルのキャブには高地でのパワーダウンを防ぐために高度自動補正機能がついていたり、マイナーチェンジではシート高を下げてマイルドなエンジン特性に変更したりと、林道ツーリングや公道走行にも使いやすい工夫もされていました。
そしてもうひとつ、このバイクに関する小ネタとして、あの仮面ライダーが乗るバイクのベース車になっている事をご存じでしょうか?
昭和最後の仮面ライダー、BLACK RXが駆る「アクロバッター(今思えばすごいネーミングですね)」がそれです。このRH250以外にもなぜか昭和ライダーのバイクはスズキのバイクがベースになっているものが多いのですが、その明確な理由はわかりません・・・。
今回の現車は型式SJ11B、マイナーチェンジ前の初期型となり、オリジナルのカラーリングが保たれた走行距離1万km以下の希少車です。今こそ狙ってみるもよし、仮面ライダー好きの子供たちとの会話のネタに使ってもよしのレア車と言えるでしょう。