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【今週のレア車】Vol.153 カワサキZ200
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- 2019.03.02
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、かわいらしいZシリーズ カワサキZ200です。
カワサキのZシリーズといえばZ2(ゼッツー)、Z1(ゼットワン)をはじめ、角ゼットと呼ばれるZ1000Mk-2や映画「トップガン」でトムクルーズがクールに乗りこなしたGPZ900Rなど、無骨で荒々しいイメージのバイクに多くつけられた旗艦モデルの名称です。
世界で初めて900ccのツインカムエンジンを積んだZ1を出す時にカワサキの威信をかけ背水の陣で挑むという意味でアルファベットの最後のZをつけたという説もあります。
このように、背負うものが大きいイメージのZシリーズにあって、一番Zっぽくない?と言われていたのが今回のレア車、Z200(ゼットにひゃく)です。
Z200は、1970年代後半~1980年まで川崎重工業が販売していたバイクで、排気量198cc、空冷4ストロークOHC2バルブ、最高出力18馬力の単気筒エンジンをシングルクレードルのフレームに搭載した普通のシンプルなモデルでした。控え目なスペックも相まって、荒々しく乗り回すというよりトコトコ走りを楽しむバイクという点では同じカワサキでも250TRやエストレヤに近いのかもしれません。
扱いやすいパワーと軽量な車体から女性ライダーもターゲットとしており当時のカタログにも初心者や女性向けとうたわれていたようです。
そういった点もZっぽくないと言われる所以かも・・・。
その後Z200は、幾度かのマイナーチェンジを経て1980年に後継のモデルZ250FSにバトンタッチしました。
このようにZの名前こそ与えられていましたが、特筆するほどの特徴やスペックもなくその役割を終えたZ200、個体数も少なく見かけることもほとんどありません。
でも、今回バイクオークションに出品されたZ200のそのオートバイらしい出で立ちと、タンクからリアフェンダーに至るまでの流麗なデザインを見ると「やっぱりZ」だなと思えるから不思議です。
きちんと維持するには中々手間もかかりそうな、このかわいらしいスモールZですが、めったに出ない個体のためレストアベース、カスタムベースとして注目です!