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【今週のレア車】Vol.157 ジレラフォコ500ie
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- 2019.03.30
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、目立つならコレ!のリバーストライク ジレラフォコ500ieです。
ジレラは、20世紀初頭にイタリアで創業された古参メーカーです。
1930年代からは4サイクルエンジンのバイクを多数製造し、代表格のサトルノをはじめとするその優れた性能は、長きに渡ってレースの世界で活躍しました。
1945年に終戦した第二次世界大戦後も約10年弱はロードレース世界選手権の舞台で勝ち続けましたが、次第に広がっていく自動車ブームの影響によってその販売は低迷し、業績が悪化していきました。
やがてレースへの参戦もやめたジレラは、同じくイタリアのメーカー、ピアッジオ(ヨーロッパ最大のバイクメーカー。ベスパの製造販売でも有名)に買収されました。
その頃からジレラは、小排気量から大排気量まで扱うスクーターのブランドとなっていったのです。
もともと親会社のピアッジオが販売していたのがMP3シリーズです。MP3はフロントに2ホイールを備えたリバーストライクで、2006年からヨーロッパをはじめ日本でも販売(125ccと500ccは日本未導入)されてきました。
その第二弾としてジレラが手がけたのが今回のレア車、フォコ500ieとなります。
ジレラフォコ500ieも独特のスタイルと走行フィーリングを持つ3輪スクーターですが、その心臓部には水冷SOHC 単気筒、最高出力40PSをたたき出すパワフルなエンジンが搭載されていました。
最高速度は150Km/hに達し高速道路での高速クルージングも余裕でこなします。フロントの2ホイールによる前輪接地面積が通常のスクーターの倍近いこともあってその制動力も強力かつロックしづらいものでした。
また、このモデルの特徴としてハンドルに付いたスライドするスイッチによって、停車した時に前輪のダンパーをロックして傾かないようにする事ができます。さらにシートに座ったままエンジンの回転数を少し上げればロックが自動で解除されるようになっているので、うまく使いこなせば街中などで全く足を地面に着かずストップ&ゴーができるようになります。
地味なテクニックですが、特異な外観と相まって目立つこと間違いなし!
今回の個体は平成24年登録、走行距離も1万km弱の程度の良い1台です。色はシルバーと渋めですが街中に出ればきっと注目の的!(^^)!目立ちたがり屋の貴方にぴったり♪
ちなみにフォコ(Fuoco)とはイタリア語で炎の意味があります。
炎のようにフツフツと湧き上がるイタリアの熱い情熱をぜひこのバイクで感じてみて下さい!
ジレラのユニークなモデルは過去の今週のレア車 Vol.103にも掲載しています。
パッと見スポーツバイクのような変わり種スクーター、ジレラDNA180。よろしければこちらもご覧下さい。