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【今週のレア車】Vol.173 モトグッチV35イモラ

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  • 2019.08.06

毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、モトグッチV35イモラです。

意外にも、この【今週のレア車】にモトグッチが登場するのは実は初めて!ということでまずは簡単にモトグッチというメーカーのご紹介からしたいと思います。

その前に、このメーカーのカタカナでの呼び方は「モト・グッツィ」が正式であると思いますが、ここでは便宜上「モトグッチ」と表記させていただきます。


イタリアでもっとも古くからあるオートバイメーカー、モトグッチは第一次世界大戦の時代に、それぞれレーシングライダー、エンジニア、大富豪であった3人の若者が出会い意気投合したことから始まったと言われています。その後、仲間の事故死など紆余曲折の末、モトグッチの社名となったこの小さな会社は、最初の試作車を製造してから1年後の1921年に設立されました。


モトグッチが製造・販売するオートバイの最大の特徴は、その心臓部と伝達機構に空冷の縦置き90°V型2気筒エンジンとシャフトドライブを採用していることだと思います。(第二次世界大戦以前は水平単気筒エンジンを作っていたそうですが・・・)

モトグッチにはネイキッド、クルーザー、デュアルパーパス、ツアラー、SSと様々なタイプのモデルがありますが、どのモデルにも一貫して同じレイアウトを採用しています。


日本では現在、ベスパやアプリリアも扱う「ピアッジオグループジャパン」が輸入総代理店となっています。


今回のレア車、V35イモラにも当然縦置き90度V型ツインエンジンが搭載されていますがこのエンジンは、モトグッチの縦置き90度V型ツインエンジンの中でも通称スモールツインと呼ばれ、大排気量のそれと内部構造が大きく異なっています。

車体を右側から見た時、ミッションケースにリヤスイングアームピボットが設けられてあってドライブシャフトを内蔵したスイングアームが直接ミッションケースにつながっているのがわかると思います。これにより、エンジン、リヤスイングアーム、ファイナルミッションが一体化しているのです。特殊な構造によるこのエンジンは、エンジンの回転を上げれば上げるほど振動が減ってくるという特徴があり、モトグッチの縦置き90度Vツイン独特のエンジンフィールと言えるでしょう。


どこか高嶺の花的なモトグッチのオートバイですが、その中にあって中間排気量のこのV35イモラは更に輸入台数が少なく、お目にかかる事は滅多にありません。


メカニカルで特徴的なエンジン、無骨で古き良き時代のカフェレーサーを彷彿させるデザイン、まさに大人のバイク乗りの為の1台ではないでしょうか。


今回の個体は外装こそペイントしてありますが、実走行の完動品、手に入れるなら今ですよ(^^)♪

スパルタンな雰囲気のメーター周り。セパハンが渋いです。

無骨な縦置き90°V型2気筒エンジン。味がありますね♪

制作・協力

バイクの窓口編集部

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