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【今週のレア車】Vol.197 カワサキ KS-2
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- 2020.03.11
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、カワサキKS-2です。
KS-2は1987年にカワサキから発売された80ccの原付2種バイクです。
以前この、今週のレア車コーナーでも取り上げたARシリーズの後継車種として登場しました。
(今週のレア車Vol.158 カワサキAR80宜しければこちらからご覧ください。)→https://www.moto-auc.com/report/else/vol158ar80
ARシリーズに50ccと80ccが用意されたように、このKSシリーズにも50ccのKS-1と80ccのKS-2が存在します。
エンジンはARシリーズからの流用で、空冷2ストローク単気筒を搭載しており、ミッションは6速!さらに前後ディスクブレーキを奢るという本格派でした。
それでいてホイールは当時の一般的なスクーターと同じ10インチを装備するという独特のパッケージです。
今であればモタードのカテゴリーに入るのでしょうが、当時はまだそういった呼び方は無かったように思います。
原付一種と共通の車体に80ccのエンジンを搭載したKS-2は最高速度90km/hにも届く高性能の2ストバイクでしたが、思ったほど人気にはなりませんでした。
その理由の一つとして、AR時代のライバル、ヤマハRZシリーズの後継機種ヤマハ・TDRのほうが人気が高かったことがあります。
KSシリーズからやや遅れて発売されたTDRも50ccと80ccをラインナップ、KSシリーズの牙城をくずす格好となりました。
こうしてKSシリーズはわずか3年ほどの販売期間を経て後継のKSRシリーズへと移っていったのです。
後継のKSRは打倒TDRという使命もあったのでしょう、エンジンは空冷から水冷へ、ホイールも前後12インチへ変更、さらに当時このクラスでは珍しいフロント倒立サスを採用するなど戦闘力を高め、じわじわと人気車種となりました。
RZシリーズvsARシリーズ、KSシリーズvsTDRシリーズと苦渋を飲まされたカワサキも一矢を報いた形となったのではないでしょうか。
このように短命だったKS-1、その数は少なく目にする機会もほとんどないと思います。
今回の個体は外装こそ変更されているものの、手を入れれば十分楽しめそうな1台です♪
たまには2ストでトコトコ走りたい方、要チェツクです!
この角度からのショットもかっこいいです!
こちらは、今週のレア車Vol.125 に登場したTDR80 記事はこちらから→https://www.moto-auc.com/report/else/vol125tdr80
バイクの窓口編集部