【今週のレア車】Vol.199　ホンダ　ゼルビス

本日紹介するのは、ホンダ　ゼルビスです。

ゼルビスはホンダが製造販売した排気量250ccクラスのオートバイでVTシリーズの一つです。ＶＴシリーズの基礎ともなる最初期型は、以前レア車でも扱ったVT250Fです。後継車種・姉妹車種としてはVT250Z・VTZ250・VT250SPADA・VTRがあります。

現在の中古市場では2017年まで発売されていたVTRを目にする機会が多いと思います。

ゼルビスは1991年10月28日にホンダより発売されました。販売価格は489，000円。

名前の由来はxtra（特別な）、elate（元気づける）、visitor（訪問者）の3つの単語の頭文字を組み合わせてXELVISです。「心を揺さぶる最高の友人」という意味です。

この当時、ハイスペックなスーパースポーツモデルや、シンプルなネイキッドロードスポー ツが人気を集めている一方で、二輪車の持っているスポーティさや爽快さはそのままに、日常使いからツーリングまで幅広い用途をカバーでき、快適性・利便性・経済性を求めるニーズに応える形で250ccロードスポーツバイクとして開発されました。

耐久性の高いVツインエンジンを搭載していることや、燃費も非常に優れていたため、当時バイク便として使用されることも多かったようです。現在では後継車種のVTRをバイク便で使用しているのをよく見かけます。

エンジンは、VTシリーズで定評の水冷・4サイクル・DOHC・90度V型2気筒が搭載されています。日常、街中で走る時などに使用される低・中回転域で適度な鼓動感を感じながら、スムーズで扱い易い出力特性を持っています。またツーリングにも対応できるように、大きめの前面風防、容量の多い燃料タンク（16L）、荷掛けフックが6箇所と収納式荷掛けフックが4箇所、二人乗りに適した余裕のあるシート、またシート下には7L容量の小物収納スペースまでもがあります。

ゼルビスは1991年に販売され1997年にモデルチェンジをすることなく生産中止されました。当時の評価は決して高いものではなく販売台数も少数であったが、2000年代になるとスポーツバイク、ツアラーバイクがネイキッド化した実用的かつ優秀なバイクであると見直され、コアな支持層から評価されました。