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【今週のレア車】Vol.208 ホンダ CB450セニア
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- 2020.06.10
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、ホンダ CB450セニアです。
ホンダのCBシリーズは、この今週のレア車でも何度か取り上げていますが、今回は1960年代前半、ヨーロッパ車が席巻していた北米の大型車市場に、ホンダが初めて投入した大排気量車CB450のバリエーションモデル、セニアです。
もともとCB450は当時最速と謳われたイギリスのトライアンフT120ボンネビルをベンチマークとして開発されました。
排気量650ccで45馬力を発生するボンネビルに対抗するのに、ホンダは450cc程度の排気量で十分同等の性能を発揮できると判断したという話に、自社の技術力に対する自信がうかがわれます。
CB450の発売は、1965年4月で「ドリーム」のペットネームが与えられたKOといわれるモデルでした。
特徴のあるどっしり感のある燃料タンク、フルスケール11,000rpmのタコメーターと200km/hまで表示するスピードメーターなどしっかり大型車の風格を備えた外観に加え、搭載されるエンジンはCB450E型、量産のオートバイとしては世界初となるDOHCを採用、キャブレターも量産車としては世界初の負圧式CV型を搭載するなどその技術力を惜しみなく注ぎ込んだモデルでした。
こうして誕生したCB450はホンダの思惑通りベンチマークの650ccボンネビルに勝るとも劣らない43馬力、ゼロヨン13.9秒・最高速度181.96km/hという性能をたたきだしたのです。
その後CB450はマイナーチェンジを加えつつ熟成を重ね1968年11月にはモデルチェンジを迎えて、その性能を大きくアップしました。
このモデルは初期型のKOに対してK1と呼ばれています。
さらにK2、K3とマイナーチェンジを加えながら1972年に製造中止、2年後に発売となる後継のCB500へとバトンを渡しました。
今回のレア車、セニアはこのCB450のタンク容量をアップして特別色を用意したバリエーションモデルのエクスポートをベースにした、もうひとつのバリエーションモデルで前後のブレーキがドラムからディスクに変わっているのが特徴です。
55年前から販売されているCB450自体、十分レア車だと思うのですが、このセニアは更に台数の少ない超レア車だと思います。
程度も良くなかなか出てこないと思われるこの個体、さあいくらで売れるか興味深々です!