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【今週のレア車】Vol.226 ビモータ・テージ1D

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  • 2020.10.29

毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。 今回は、ビモータ・テージ1Dです。


本日ご紹介するバイクは、ビモータ・テージ1Dです。

バイクを詳しい方はご存知かと思いますが、歴史あるイタリア高級二輪車ブランドです。

最近ではEICMA2019ミラノショーで、カワサキとのタッグが大きな話題となりました。

まずはビモータの歴史を遡ってみましょう。




当初は空調設備の会社として1966年にリミニにて設立されました。

創立者の一人、タンブリーニはオートバイマニアであったこともあり、空調設備の仕事でのパイプ加工の技術を活かし、趣味のオートバイレースで大破したホンダ・ドリームCB750FOURをフレームから作り直しました。これが後のHB1の原型であり、ビモータの第1号車でもありました。

最初期の業務は主に日本車向けのスペシャルパーツの製造販売やレース用フレームの製作供給でした。ビモータ製フレームを採用したレースチームが活躍したことをきっかけに、本格的に市販車の発売に踏み切りました。この頃には空調設備の業務をやめて完全にオートバイ製造会社へと転向しました。




今回ご紹介するビモータ・テージ1Dの生産台数は127台と少なく、発売期間は1990-1991と短い期間でした。まさに【今週のレア車】にふさわしいバイクです。

イタリア高級二輪車ブランドということもあり、30年以上前であっても販売価格が300万円以上と、超が付くほどの高級バイクでした。


テージ1Dの1Dはドゥカティエンジン車を採用した初代のバイクという意味からきています。

エンジンはドゥカティ初の水冷「851」のエンジンを搭載しています。


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最大の特徴は、フロントフォークがないことです。フロントフォークの代わりに、リアのスイングアームのようなものが延びています。

その上に赤いロッドが左右にあり、ハンドルを切る際にこのロッドがホイールの向きを変える仕組みになっています。

フルカウル車両のためフレームは見えていませんが、フレームの形状も変わっており、弓状のアルミプレートがエンジンを左右から挟みこむように取り付けられています。

通常のフレームから考えるとフレームレスに近いです。

それを補うためにサブフレームとして赤のパイプが取り付けられています。



フルカウルの下にはビモータの情熱、技術、拘りを感じることが出来ます。

生産台数、機能からみても【今週のレア車】にぴったりの1台でした。


制作・協力

バイクの窓口編集部

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