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【今週のレア車】Vol.228 スズキ・RF400R

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  • 2020.11.11

毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。 今回は、スズキ・RF400Rです。

本日ご紹介するバイクは、スズキ・RF400Rです。

「RF」と聞くとスズキっぽくないイメージを受けます。


この「RF」という名前は、スズキが誇るレーサーレプリカの「GSX-"R"」、ネイキッドの「GS"F"(Bandit)」の両方から由来しています。


誕生したきっかけは、1990年初頭レーサーレプリカブームからネイキッドブームに移り変わり、市場の売れ筋が激しく変化したことを受けて、「流行に左右されることなく、長く愛される車両」を追求したことで、RF400Rが誕生しました。

つまりレーサーレプリカでもネイキッドでもない、スズキオリジナルの「RF」という新しいジャンルを打ち立てました。


車体に関しては、欧州向けスポーツツアラー「RF600R」のエンジン以外の部品が多く使われており、また「RF900R」のフレーム、カウルはほぼ同様のものを共有している事もあり、400ccとしては破格の大きさになっています。


エンジンはレーサーレプリカのGSX-R400をベースの水冷4サイクルDOHC4バルブ4気筒を搭載しているため、よく回り加速力は抜群でした。

マイナーチェンジしたRF400RVには、スズキが開発したVCエンジンというものが採用されており、これはエンジンの回転数に応じてバルブタイミングを変えてくれます。

ツアラー向けではないGSX-R400Rのエンジンをベースにしていたため、中低速を底上げする可変バルブのVC搭載は必要不可欠でした。


ラジエターは湾曲型の大型タイプで、400ccにしては珍しい水冷式のオイルクーラーが付いています。


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印象的なサイドカウルは、フェラーリのテスタロッサを彷彿とさせます。

決してテスタロッサがモデルではなく、魚のエイがモデルのようです。

ビジュアルに対してモデルがちょっと地味に感じてしまいます。

このエラは「ライダーのヒートプロテクション用(エンジンからの熱風をエラで左右に振り分ける)」として機能しています。


フロントフォークは正立式、リアサスは「ニューリンクサス」と呼ばれる、リンク式モノサスを採用しました。

フロントブレーキはダブルディスクでしたが、ピンスライド式の2ポッドです。

そのため大きく重量のある車体を止めるには、不安感があったようです。


様々な車両でも採用されている技術で造られているため、極めて堅実なオートバイに仕上がっております。


しかしレーサーレプリカでもネイキッドでもないRF400Rは、ライバルであるZZR400と比較しても不人気で、2001年に生産終了となりました。

制作・協力

バイクの窓口編集部

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