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【今週のレア車】Vol.232 ホンダ CL72

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  • 2020.12.16

毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。 今回は、ホンダ CL72です。

本日ご紹介するバイクは、ホンダ CL72です。


このバイクは国産初のスクランブラーバイクであり、日本車の実力を世界に広めたバイクを言っても過言ではありません。

というのも、1960年代ダートレースの本場であるアメリカで、数々のレースで優勝してきたという実績があります。



車名のあとにくる数字は排気量であることが多いですが、CL72は250㏄のバイクです。

ビジュアルだけで判断すると、あまり高額なイメージは沸きませんが、市場では100万円近い価格で取引されています。

台数が少ないこともありますが、国内外から今だ根強い人気があります。



CB72をベースに本格的スポーツモデルのCB72をスクランブラー仕様にしたホンダ初のオフロードモデルで、北米マーケットを意識して開発されました。

発売当初のカラーはブラックとレッドの2色。その後ブルーもラインナップに加わりました。

当時の定価は18万9000円だったので、大卒の初任給が2万円程度と考えると、かなりの高級車の部類だったようです。



アップハンドル、アップマフラーの採用だけでなく、CB72ではバックボーン形式だったフレームを専用のシングルクレードルフレームに変更しています。


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またCB72のタコ、スピードのコンビメーターと異なり、CL72はスピードメーターのみ装着しています。


エンジンも基本的な構造はCB72と共通ですが、フレームの違いからクランクケース形状が異なっています。


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CL72の最大の特徴が19インチのホイールにアップマフラーを組み合わせることで、ダートレースでも優勝できるほどの悪路走行を可能にしました。


車重は153kgと軽量ではないが、軽快に走り抜けることができます。



ホンダは「CL50」「CL90」「CL125」「CL175」「CL200」「CL400」など様々な排気量でCLシリーズを発売しました。

これにライバルメーカーも追随していきました。

しかし本格的なデュアルパーパスバイク「SL」が発売されると潮目が変わってきました。

さらに本格的なオフローダー「エルシノア」へと本格化していくと、オンロードベースのスクランブラーは人気が下がっていき、CLシリーズは1974年で生産終了となってしまいました。

制作・協力

バイクの窓口編集部

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