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【今週のレア車】Vol.43 カワサキEN400
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- 2016.12.07
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、Vツインじゃないバルカン、EN400です。
このバイク、実は初代「バルカン」なんですね。
EN400は水冷2気筒DOHCパラレルツインエンジンを搭載し、1985年から1995年まで
発売された、Z400LTDの後継車にあたるバイクです。
A・B・C型とありましたが、そのうち1990-1994年のB型は「バルカン400」と言う名称で
発売されていました。
残念ながら現車は400Aなので正確に言えばバルカンではないですが。
現在に続くVツインエンジンのバルカンは既に1984年北米で登場、人気を博していましたが、
その頃の日本では、アメリカンの勃興期によく見られた、このEN400のようなロードスポーツ
バイクをベースにチョッパースタイルに作り変えたタイプがまだ主流の時代でした。
しかしながら1988年に発売されたホンダスティードのヒットに伴い、Vツイン、専用車体設計の
アメリカンの流れが決定的となり、カワサキも追随する形で1995年に、現在に続くVツイン
エンジン、専用設計のバルカン400、800(VN400/800)を発売します。
つまり初代バルカンは、「EN400の名称変更版」で5年ほど販売したが、1990年に登場した
VN400/800の発売に伴い「名前を譲って(はく奪??)」EN400に戻り、ほどなくしてモデル
ライフを終えた、ということになるんですね。
当時ツイン最強クラスであったGP400SやEX-4と基本的に同型のエンジンで、高い動力性能の
評価は高かったようです。
色々な意味で時代の波に翻弄された経緯を持つバイクなんですね。