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「みんなのロングライフデザイン・ショウ」スーパーカブ展示レポート!
- 中古バイクの基礎知識
- 2020.06.09
東京ミッドタウン・デザインハブにおいて開催中の「みんなのロングライフデザイン・ショウ」のレポートです!
2020年6月5日(金)より、東京ミッドタウン・デザインハブにおいて「みんなのロングライフデザイン・ショウ」が開催されています。
(6月27日(土)まで。開館時間 11時~18時。)
今回は、ホンダ スーパーカブを中心に展示アイテムをレポートします!
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「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」とは?
日本デザイン振興会主催で、1980年から行われている「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」は、長年にわたりユーザーからの高い支持を得て、今後もその価値を発揮し続けるであろうと考えられるデザインに贈られる賞です。
この賞で大事にしているのが「デザインは私たちの暮らしを豊かに支え、日常の風景の一端を形づくる」という考え方で、このイベントでは「よきスタンダードとして私たちの想いに長く寄り添う、美しいものであってほしい」と願う製品(二輪車や家具、日用品等)を展示しています。
「東京ミッドタウン・デザインハブ第85回企画展 みんなのロングライフデザイン・ショウ Everyone's Long Life Design」会場内の様子。
本展では約50点のデザインを紹介しています。展示内容及び、新型コロナウイルス感染症対策等は下記のホームページで確認をお願いします。
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約60年の時を経た新旧のスーパーカブ
二輪車ではホンダ スーパーカブを展示。
(右) スーパーカブ 50 2017 。
(左) スーパーカブ C100 1959。
いずれも49cc 空冷4ストローク 単気筒エンジン搭載。
スーパーカブは、「小型で強力なエンジンを備え、実用的で安く、維持費も少なく、軽くて操縦性に優れた、多くの人が気軽に使えるバイク」を目指して開発。
本田宗一郎氏(当時社長)と藤澤武夫氏(当時専務)の熱い想いから、
「日本は道路が悪いから4馬力にしなくてはならない」
「悪路にも強い頑丈なものを作る」
「誰でも使えて、とくに女性が乗りたくなるようなバイク。エンジンが露出していないもの。」
という、3つの条件から開発がスタートし、「オートバイでもモペットでもない、まったく新しいカテゴリーの二輪車を具現化」して大ヒット商品になりました。
約60年の時を経た、新旧のスーパーカブを並べて見られる貴重な機会。
2017年発売の現行車にも貫かれる「シンプルなハンドル周り」は、隣に並んだ1959年製と比べてもデザインの大きな変更がないことに驚きます。
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「変わらない価値」を提供し続ける数々のプロダクト
ここからは会場内に展示のプロダクトを抜粋して紹介します。
改めて発売年を見ると、それぞれの時代背景が感慨深いです!
(右上から時計回りに。以下、アイテム名、会社名、発売年)
・マジックインキ大型 寺西化学工業株式会社 1953
・プラレール 株式会社タカラトミー 1959
・写ルンです 富士写真フイルム株式会社 1986
・Suica 東日本旅客鉄道株式会社 2001
・カップヌードル 日清食品株式会社 1971
・ポカリスエット 大塚製薬株式会社 1980
・カロリーメイト 大塚製薬株式会社 1983
・アサヒスーパードライ アサヒビール株式会社 1987
それぞれのアイテムごとに説明文があり、そのデザインを長く世に送り出してきたものづくりの現場も垣間見える展示となっています。
数々の展示を見て「新たな日常」を意識する現在において、これまでの「変わらない価値」を改めて見直す機会になったと感じました。
最後のホンダ スーパーカブC125の展示は、2月29日(土)から臨時閉館し、6月2日(火)より開館時間を短縮して再開したHondaウェルカムプラザ青山で撮影。東京ミッドタウンからは徒歩でも行ける距離にあります(10分くらい)。
ショールーム展示車両は現在、新型コロナウイルス感染症対策のため乗車は出来ません。また、カフェとショップは引き続き営業を自粛しています。
Hondaウェルカムプラザ青山
(取材協力)
公益財団法人日本デザイン振興会
本田技研工業株式会社
(写真・文) 森井智之