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バイクのメンテナンスでやってはいけないこと
- バイクのメンテ記事
- 2022.08.05
今回は「バイクのメンテナンスをするうえで絶対にやってはいけないこと」をご紹介します!
バイクを長い間、調子の良い状態で維持していくためには、日頃のメンテナンスが欠かせません。しかし、何も考えずに当たり障りのメンテナンスをしてしまうと、思わぬ故障やエンジントラブルを引き起こす原因となることがあります。
特にメンテナンスの知識や経験が乏しい時は、注意するべき項目がいくつかあるので、今回の記事では「バイクのメンテナンスをするうえで絶対にやってはいけないこと」をご紹介します。
■装飾品をつけたままの作業
指輪やネックレスなどの装飾品をつけたままで作業をすると、大切なバイクに傷をつけてしまったり、例えばレバーやケーブル類に引っかかってしまう可能性があります。
これらは思わぬトラブルの原因となる可能性があるので、必ず装飾品は外してからメンテナンスを行いましょう。
■動きにくい服装での作業
バイクのメンテナンスは意外と本人が動く機会が多く、例えばマシンを取り回したり、立ったり座ったり、場合によってはキツい体勢を維持する必要があります。
つまりは動きにくい服装だと、作業がやりづらくなってしまうので、ジャージや作業着などの動きやすい服装に着替えてからメンテナンスを行いましょう。
意外とやってしまいがちなのは、バイクに乗る前や乗った後に、ライディングジャケットやパンツを履いたまま作業をしてしまうケースですが、これは動きづらくプロテクターが邪魔になるので、着替えてから行いましょう。
■サンダルを履いて作業
いくら夏の暑い日でも、サンダルを履いてメンテナンスをするのはおすすめできません。バイクの取り回しをする際に、サンダルだと滑ってしまう危険性がありますし、万が一足に工具やパーツが落ちてきた際に怪我を負うリスクが高いからです。
なので、バイクのメンテナンスをする際は、あらかじめホームセンターや作業用品店で購入した安全靴を履きましょう。
■軍手を用意しない
バイクのメンテナンスをする際は、必ず軍手(もしくはメンテナンスグローブ)を用意しましょう。作業によっては尖ったパーツやオイルが染み付いた箇所に触れる機会があるので、素手で作業すると怪我をしたり手が汚れてしまう場合があります。
もちろん素手で作業した方が良いケースもありますが、必ず軍手を用意してから作業に入りましょう。または作業用の使い捨てゴム手袋を用意するのも一つの手です。
■不安定な場所での作業
バイクは車とは異なり、車体をサイドスタンド、またはセンタースタンドで固定した状態でメンテナンスを行います。そのため、安全な作業スペースを確保しておかないと、ふとした瞬間にマシンが転倒してしまったり、ライダー自身が怪我を負ってしまうリスクがあります。
坂道や傾斜のある場所はもちろん避けるべきですが、道路の路肩付近も避けた方が無難です。排水溝や格子状の蓋にバイクのスタンドを掛けてしまうと、そのままバイクが転倒してしまう可能性があるからです。
なのでバイクのメンテナンスをする際には、傾斜がなく平らな路面であることを確認したうえで、必ず周囲の安全も確認してから作業スペースを確保しましょう。
■サービスマニュアルや情報を確認しない
バイクには必ずサービスマニュアル(オーナーズマニュアル)という取扱説明書があり、メンテナンスの際に役立つ情報が記載されています。
例えばタイヤの規定空気圧やチェーンの張り具合、各パーツの名称や取り付け方、取り外し方などが記載されています。
自分の感覚だけで作業するのはリスクが大きいので、必ずサービスマニュアルに目を通した上で作業しましょう。
ちなみに中古車にはサービスマニュアルが付いてないケースも多いですが、その場合はバイクショップに聞いたり、ネットで調べて正しい情報を確認しましょう。
また、ショップやネットに在庫があれば、サービスマニュアルを取り寄せるのも一つの手です。
■サイズの合わない工具を使用
バイクのメンテナンスをするにあたって、必ず必要になるのが工具です。しかし、一口に工具といってもネジやボルトの大きさによって様々な種類があり、最適な工具を使わないとネジ山を潰してしまう可能性があります。
例えば手持ちのドライバーがネジ山に多少合わなくても、そのまま強引に作業してしまいがちですが、ネジ山が潰れると結局高い修理費が必要になる場合があります。
もちろんこれはドライバーに限らず、レンチやスパナなども同様で、ほんの数mmのズレでもパーツが傷んでしまい、ネジやボルトを緩めたり締めたりすることができなくなる可能性があります。
なので、工具を購入する際はバラ売りのものではなく、ある程度のサイズ幅に対応できる工具セットを購入するのがおすすめです。ちなみに特殊なサイズのネジやパーツが使われているバイクの場合は、バイクショップに確認して対応できる工具を購入しましょう。
■最初から工具でネジやボルトを締める
ネジやボルトを締める際は、ある程度の抵抗を感じるまで工具を使わず、手で回すことをおすすめします。何故なら仮にネジやボルトが斜めに入ってしまっても、工具だとそのまま気付かず回せてしまうからです。
気付いた時には既に抜けない状態となっており、場所によっては高額な修理費がかかるケースがあるので、工具はあくまで最後の締め付けで使いましょう。
特にプラグ交換をする場合は、必ず手で回せるところまでは手で回して、最後に工具を使って締めるのがセオリーです。
■外したネジやボルトをそのまま地面に置く
外したネジやボルトをそのまま地面に置くと、どこで使っていたものなのか分からなくなりますし、しかも転がって行方不明になる可能性があります。
なので100円均一のものでいいので、小分けできるプラスチックのケースを用意して作業することをおすすめします。そうすればネジやボルトを使っていた場所で分けて保管することができますし、転がって無くなることもありません。
■サイドスタンドでのエンジンオイルの量の確認
エンジンオイルの量の確認は、誰でもできる基本的なメンテナンスです。バイクのエンジン付近にあるオイル確認窓を覗くだけですが、これがサイドスタンドをかけた状態で見ると、バイクの傾きでオイル量が少なく見えるので注意が必要です。
正しい量を確認するためには、センタースタンドがあるバイクはセンタースタンドをかけた状態で確認、無い場合はサイドスタンドを出した状態で右側のハンドルを持ち、車体を垂直にした状態で確認しましょう。
また、その際は自分の方に車体が倒れないよう十分注意しながら確認する必要があります。
■ダイヤル類を適当に回す
例えばクラッチレバーやブレーキレバー、それからサスペンションに調整ダイヤルが付いているバイクがありますが、それらを回す際は必ず現在の位置(初期状態)を確認してから回しましょう。
何も考えずに適当にダイヤルを回してしまうと、元の状態に戻せなくなってしまいます。
また、極端に回してしまうと乗りづらくなる可能性があるので、限界ギリギリまでダイヤルを回すことは控えた方が無難です。
■エンジンをかけてチェーンの注油を行う
バイクのチェーンに注油をする際は、絶対にエンジンをかけてはいけません。タイヤが回っている方が注油しやすいのは分かりますが、万が一手を挟んでしまうと大怪我を負うリスクがあります。
センタースタンドがあるバイクはセンタースタンドを、無い場合はメンテナンススタンドなどを用意して、エンジンを切った状態でギアをニュートラルに入れて、タイヤは手で回して注油をしましょう。
■バイク用ではない汎用グリスを使う
バイクは定期的なグリスアップが必要な乗り物ですが、グリスは極力バイク専用品を使いましょう。ホームセンターなどで売っている汎用グリスを使うと、ゴムパーツやチェーンを痛めてしまう可能性があるので注意が必要です。
また、使う場所によって必要なグリスのタイプも異なるので、分からない場合はバイクショップに問い合わせましょう。
■余分なグリスをそのまま放置する
せっかく各部のグリスアップをしても、余分なグリスをそのまま放置すると逆効果になってしまいます。何故なら走行中にゴミや埃が余ったグリスに付着して、思わぬトラブルに発展するケースがあるからです。
なのでグリスアップをした際は必ず余分なグリスは拭き取り、周辺がベタつかないように綺麗にしておきましょう。ちなみに作業に慣れてくると余分なグリスが出ない適量が分かってきます。
■知識がないままブレーキ周りの作業をする
例えばチェーンの注油などは初心者でも比較的簡単に作業できますが、ブレーキ周りは知識がない状態で手をつけるのは非常に危険です。中途半端にブレーキ周りを触ってしまうと、いざ走行してみたらブレーキが効かないということもあり得るからです。
言うまでもなくブレーキはバイクにとって最重要パーツのひとつであり、ブレーキの効きは重大事故に直結する項目です。
ある程度メンテナンスに慣れた人であっても、ブレーキ周りだけはバイクショップに任せるケースが多く、決して自分一人の判断で作業してはいけません。
■バッテリー端子を外す順番を誤る
特にしばらくバイクに乗らない冬の期間は、バッテリー上がりを防ぐためにバッテリーを外すケースがあります。また、万が一バッテリーが劣化して交換する際にも、自分でバッテリー交換をするために古いバッテリーを外すケースは少なくありません。
このように車体からバッテリーを外す際に注意したいのが、バッテリー端子を外す順番です。
基本的にバッテリーを外す際には、まずはキーを抜いた状態でバッテリーを露出させて、黒いマイナス端子から外すことを覚えておきましょう。もし赤いプラス端子から外してしまうと、最悪配線がショートしてしまったり、感電してしまう危険性があります。
不幸にも配線がショートすると、ヒューズが飛んでエンジンの始動が困難になったり、電子制御を多く導入しているバイクなら致命傷にもなりかねません。
しかも、飛び散った火花がガソリンに引火して、結果として爆発する可能性も否めないので、バッテリーを外す際は必ずマイナス→プラス、繋ぐ際にはプラス→マイナスの順番で行うことを覚えておきましょう。
ちなみにこれはバイクに限らず、自動車にも共通して言えることなので、覚えておいて損はありません。
■電子制御ユニットには絶対に手を出さない
国産の主に大型バイク、そして輸入車にはトラクションコントロールや電子制御サスペンションなどの電子制御ユニットが備わっているケースが多いですが、それらには絶対に手を出してはいけません。
そもそもメーカー独自のコンピューターにつなげないと何もできないケースが多く、一般ライダーが自分でメンテナンスをすることはほぼ不可能です。
万が一にも触ってしまって故障させると、数万〜数十万単位の高額な修理費が発生するので、電子制御ユニットのメンテナンスは素直にショップに任せましょう。
■洗車後すぐに走り出す
洗車はメンテナンスの仕上げとして、綺麗になっていくバイクを見るだけでも楽しい作業ですが、ところが洗車後すぐに走り出すのはNGです。
意識して洗車をすれば防げるトラブルですが、バイクは水に対して弱い箇所がいくつかあり、例えば配線関係に極端に水がかかると、ウインカーなどの保安部品が作動しなくなる恐れがあります。
そのため、洗車後はウインカーや各部の動作を一度確認した上で走り出すことをおすすめします。
■長期間乗らない
バイクは長期間乗らないとコンディションが悪くなる傾向があり、少しでもいいので定期的に乗る事も実はメンテナンスの一つです。
どうしても長期間乗らない場合は「丁寧に洗車をする、ガソリンを満タンに入れる、タイヤの空気圧を気持ち高めに入れる、バッテリーを外すかマイナス端子を抜いておく、センタースタンドかメンテナンススタンドをかけてリアタイヤを浮かせる」これらを実践するとコンディションを良好に保てます。
■まとめ
バイクは定期的なメンテナンスが必要な乗り物です。はじめは限られた作業しか出来ないですが、慣れてくると徐々に様々な作業ができるようになってきます。
あらかじめやってはいけないことを把握した上で、自分でメンテナンスをするとより一層バイクへの愛着が湧きますので、ぜひチャレンジしてみましょう。