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ライバルたちよりも一歩進んだ先進技術を搭載した ハーレーダビッドソン初のアドベンチャーモデル

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  • 2021.10.11

今回は「Harley-Davidson パンアメリカ1250」をご紹介します!

ハーレーダビッドソン(以下HD)の新型車「パンアメリカ1250」の、日本での販売がスタートした。

世界中のメディアや、既に手にしたオーナーから絶賛の声が上がる、そのHD渾身のアドベンチャーモデルを紹介する。

  • 変化の受け入れと共にハンデを軽く超えてくる

HDはこれまで、頑なに電子制御技術を拒み、エンジンやサスペンションのメカニズムによってのみ生み出されるフィーリングこそがHDを造り上げるとして、伝統的なバイク作りに固執していた。しかし広く開かれた世界の二輪市場を見渡し、大きなマーケットが形成されているとともに、最先端の電子制御技術やADAS(先進運転支援システム)が投入され、新しい二輪マーケットを構築するアドベンチャーカテゴリーに、HD初のアドベンチャーモデル「パンアメリカ1250」で参入すると決めた途端、その車体にはトレンドの電子制御技術のすべてを装備したのはもちろん、停車および静止時に自動的に車高を下げる電子制御技術を二輪車で初搭載するなど、先進技術においてもその制御のフィーリングにおいても、ライバルたちに引けを取らないレベルに、いきなり到達してきた。これには、本当に驚いてしまった。


 そして挟角60度の水冷V型2気筒DOHC4バルブエンジン「Revolution Max 1250エンジン」は、これまでのHDが採用してきた挟角45度の空冷OHVエンジンとは異なる生態系から生まれたエンジンだ。したがってHDエンジン特有の鼓動感、三拍子で綴られるアイドリングもない。クランクピンを30度オフセットし、それによって点火位相が90度となることから、90度Vツインや270度クランクを持つ並列2気筒エンジンに近いエンジンフィーリングを造り上げていた。またRevolution Max 1250エンジンにはバランサーも内蔵。それによって不快な振動もしっかりとキャンセルされていた。


 さらにDOHCシリンダーヘッドの、吸排気それぞれのカム可動部に可変バルブタイミング機構を装備。それによって低中回転域の力強いトルクと高回転域の伸びを両立。低中回転域の滑らかさと力強さは素晴らしく、随時行われていたであろうバルブタイミングの変化もスムーズで、試乗中はHDに乗っているということをすっかり忘れてしまうほどだった。


 フレームにおいても、これまでのHDとはまったく異なるアプローチで構成されている。エンジンをフレームのメインメンバーとして使用し、ステアリングヘッドを持つフロントフレームを2つのシリンダーから延ばし、またエンジン後端にリアサスペンションの車体側の受けとなるミドルフレームを結合、そしてシートレールを含むリアフレームと、フレームを3分割することで車体のコンパクト化と軽量化、そして重心バランスの最適化を実現している。
  • 試乗インプレッション

 今回の試乗は、走行場所によってヘビーレインからドライコンディションまで幅広く、それなりに過酷な条件下であった。そのなかでネガティブなフィーリングを感じさせないエンジンとそれを中心とした車体周りの造り込みは、本当に素晴らしいものだった。


 そしてHD初のセミアクティブサスペンションと、同乗者や荷物の重量を感知してリアのプリロードを自動的に調整するビークルロードコントロール、停車を事前に感知して自動的に車高を調整するアダプティブライドハイト(ARH)も「パンアメリカ1250」を特別な存在にしていた。このセミアクティブサスとARHは上級グレードである「パンアメリカ1250スペシャル」に装備されている特別装備。このスペシャルは、スクリーン下に配置するコーナーリングライトやステアリングダンパーも装備する。特性の異なる5つの走行モードに合わせて自動的に設定されるサスペンション特性は、カスタムモードでさらに細かく設定することも可能だ。


 ビークルロードコントロールを含むセミアクティブサスとARHは、サスペンションブランドSHOWAのセミアクティブサスペンション「EERA(イーラ)」と車高調整機構「EERA HEIGHTFLEX(イーラ・ハイトフレックス)」がベースとなっている。今回「パンアメリカ1250スペシャル」は上記のSHOWAのハードウェアを使用し、その制御プログラムをHDが独自に開発したものだ。


250kg近い車重を190mmのストロークを持つ前後サスペンションで支えている車体なのに、ARHが効いた停車時は身長170cmのライダーの両つま先深くまで地面に着けることができ、交差点やオフロードで足を着く場面でのその安心感たるや、絶大なものだった。しかもこのARHは、車高を下げるタイミングを早くしたり遅くしたり、また機能させない選択もできる。


 唯一気になることがあるとすれば、いずれの走行モードにおいても、「パンアメリカ1250スペシャル」ではもう少しサスペンションの動きをライダーに伝えても良いのではないか、という点だ。セミアクティブサスを持つ「パンアメリカ1250スペシャル」はどの走行モードでも乗り心地が良く、ヘビーレインのコンディション下でもしっかりと接地感もあり、安心感を得ることができた。ただサスペンションの動きが分かりづらく車体の動きが重く感じてしまう場面があった。その一方、セミアクティブサスを持たないスタンダードの「パンアメリカ1250」では、加減速やコーナーリング時のサスペンションの動きは大きいが、その動きと連動したアクションをライダーが起こしやすく、結果車体が軽く感じたのだ。長距離走行などでの乗り心地の良さや、高い足つき性がもたらす絶対的な安心感はスペシャルに軍配が上がるのに、ワインディングなどを走る楽しさはスタンダードにあると思えた。


 スタイリングも個性的だ。アドベンチャーモデルのトレンドデザインである"ビーク=くちばし"のデザインを排除し、燃料タンクからテールエンドへと向かうストレートな水平基調のボディラインを作り上げ、HDがラインナップするパフォーマンスクルーザー、ファットボブを連想させる横一文字のヘッドライトと、同じくHDがラインナップするフレームマウントの大型カウルと大容量リアバッグを持つパフォーマンスバガー、ロードグライドとシンクロするフロントカウルのラインを持つ。この良い意味で他のアドベンチャーモデルと似ていない、HDのDNAを感じる独自のスタイルは、想像以上に市場に受けられていると感じられるものだ。


 現在、国内ではすでに多くの予約注文が入っており、既存H Dユーザーの増車と新規HDユーザーの割合は拮抗しているという事実も、それを物語っていると言えるだろう。
  • 装備・車両詳細

スタンダードモデルとスペシャルモデルの見分け方は、タンクエンブレム(HDがSTD、走行写真のバー&シールドがSpecial)、ヘッドカバー右側面の塗り分け方(Specialでは黒い部分がこのSTDでは地の色)など。


●Harley-Davidson Pan America 1250 主要諸元

■エンジン種類:水冷V型2気筒DOHC 4バルブ ■総排気量:1,252cm3 ■ボア×ストローク:105.0×72.0mm ■圧縮比:13.0 ■最高出力:112kW(152PS)/8,750rpm ■最大トルク:128N・m/6,750 rpm ■全長× 全幅× 全高:2,265 × - × -mm ■ホイールベース:1,580mm ■シート高:-mm ■車両重量:245kg[258㎏] ■燃料タンク容量:21.2L ■変速機形式:常時噛合式6段リターン ■タイヤサイズ(前・後):120/70R1960V・170/60R17 72V ■ブレーキ(前・後):油圧式ダブルディスク(ABS)/油圧式シングルディスク(ABS) ■車体色:ビビッドブラック、リバーロックグレー [ビビッドブラック、ガーントレットグレーメタリック、デッドウッドグリーン、バハオレンジ×ストーンウオッシュホワイトパール] ■メーカー希望小売価格(消費税込み):2,310,000~2,339,700円 [2,680,700~2,735,700円] ※[ ] はPan America Special


Revolution Max1250エンジン。DOHC4バルブで6速ミッションを一体化しながらコンパクトに仕上げる。


最先端のCAE設計を導入。材料の量やコンポーネントを最小限に抑え、軽量化と高い耐久性を実現している。


真一文字にデザインしたヘッドライト。広範囲を効率よく照らす。その上に見えるのはコーナーリングライト。


アルミ製タンクを採用。車体上部を軽量化することで、車体の軽量化とともに、ハンドリング向上も図る。


ライダーズシートは取付位置を変更することで、高さの異なる2種類のシート位置を選ぶことができる。


スペシャルに装着するフロントフォークはSHOWA製BFF構造をベースにしたセミアクティブ仕様。


スペシャルには、装備を充実させるために、機械式のステアリングダンパーが標準装備されている。


スクリーンはタッチディスプレイ。走行中はハンドルスイッチボックスのセレクターボタンで操作が可能だ。

■試乗・文:河野正士

■写真/協力:ハーレーダビッドソンジャパン https://www.harley-davidson.com

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