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【速報】 新型スーパーカブ 50 / 110 試乗会レポート!

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  • 2017.11.15

11月9日に横浜みなとみらい地区で行われた新型カブ【Super Cub 50 / 110】の試乗会レポートです。新型カブは11月10日(金)より発売を開始しましたが、生産拠点を中国から日本の熊本製作所に移管したモデルということで、新旧の違いや、新型の乗り味を確認をしながら、目指す方向を実感してみたいと思います!

  ■スーパーカブ50(AA09)パールシャイニングイエロー

  • 新型スーパーカブは、「日本で作る日本人のためのカブ」

■スーパーカブ50(AA09)タスマニアグリーンメタリック


Hondaスーパーカブは、2017年10月に世界生産累計1億台を達成し、2018年には発売60周年を迎えるロングセラーの人気モデルであり、世界中で愛用されるグローバルなモデルですが、今回の新型スーパーカブは日本独自の規格である50ccをベースモデルとして開発し、派生モデルとして同時に110ccの開発が行われたとのことです。先代は海外で生産、販売をする「グローバルモデル」でしたが、新型は「日本で作る日本人のためのカブ」として企画された構成になっています。


■スーパーカブ50(AA09)1億台記念車

実車を前にしてみると、デザインでは曲面基調で原点回帰のスタイリングに加え、カブのスタイルでは重要な要素である「サイドカバー」が復活したことや、丸型のLEDヘッドライトやウインカーの採用が目に付きます。


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■スーパーカブ110(JA44)クラシカルホワイト


一方、スーパーカブといえば「信頼性とタフ」というイメージですが、新型ではさらなるエンジンのタフネス性やメンテナンス性の向上に加え、変速フィーリングも向上。エンジンやボディのメンテナンス性向上という使い勝手にも手が加えられて維持のしやすさにも磨きが掛かっています。シートに上級な「高密度ウレタン」採用というのは、長距離派にはうれしい装備だと思います。


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■スーパーカブ110(JA44)グリントウェーブブルーメタリック

  • 新型スーパーカブ50、110をみなとみらいエリアで試乗しました

試乗記の前に、筆者のスーパーカブ歴は国内生産の50ccモデルを短期間ながら所有し、友人の90ccモデルを数回借りたことがありますが、残念ながら海外生産モデルは乗車経験がありません(海外生産は5年ほどだったそうです)。過去のカブ乗車イメージとしては、独特なライディングポジション、自動遠心クラッチと4段リターン式のギヤチェンジが生む個性的な加速感、17インチサイズのタイヤによる軽快な操縦性、という感じです。




新型の試乗は、110ccからスタートしました。今回、車両の待機所から公道へは50mほどの「手押し移動」があったのですが、押し歩き始めてすぐにハンドルの位置、スリムな車体と17インチタイヤ等に加え、「乗る人、燃料タンク、エンジン」という重量物を車体中心付近にほぼ縦一列に配置した「マスの集中化」による取り回しのしやすさから、従来のカブ経験が蘇ってきて嬉しくなりました。


跨ってみるとゆったりしたポジションが快適です。エンジンをかけ、前側シフトレバーを踏んでからアクセルを開けてスタートすると、ギヤショック、エンジン回転、乗り心地の全てが「まろやか」な感触でした。シフトアップ、シフトダウン時のショックがおだやかなので、スクーターからの乗り換えでもすぐに馴染めると思います。とんがったところのない乗り味は「街中をゆったり流す」のに最適で、平日とはいえ観光客の多いみなとみらいエリアを人の往来に気を付けつつも、軽快に移動が出来ました。


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試乗コースのみなとみらいエリアから東神奈川を結ぶ地下トンネルは周囲を気にせず加速出来るところなのですが、そんなところでも制限速度に達するころにはアクセルを開けていく気持ちが抑えられるゆったりした加速フィールで、終始おだやかな気持ちで試乗を終えました。


出発地に戻って50ccにチェンジ。50ccは、当然110ccと同じ車体でライディングポジションは同じですが、発進後のギヤチェンジのタイミングや素早い変速の繰り返しは、従来のイメージ通りで「これぞ、カブ」というフィーリングでした。ただし、ギヤの入る感触は明らかにスムーズですしエンジンの回転も快適でしたので、しっかり感のある足回りの感触と相まって「新型」の進歩を実感出来ました。


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110ccと50ccはエンジンによる明確な乗り味の違いがありますが、免許区分や使用用途によってどちらを選んでも、カブの世界を楽しめる仕上がりになっていたのを確認出来ました。

  • 業務用のプロ仕様、クロスカブもモデルチェンジ

■スーパーカブ110プロ(JA44)


■スーパーカブ110(JA44)アクセサリー装着車 グリップヒーター装備


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  • ■クロスカブ 110 東京モーターショー2017参考出品車、市販予定車

<まとめ>

この日は新型「スーパーカブ」に触れて乗っての1日でしたが、懐かしい感触の一方で新型の洗練された造りや乗り味を楽しめた1日になりました。110ccは必要十分なパワーがあり、乗り味はしっかり感がありながら穏やかなので、近所や郊外を移動するのが快適ですし、長距離ツーリングに使うのも可能と思われるほどの疲労感の少なさが印象的でした。50ccは、まさに日本の道路で使うコミューターとして確立されたカブの世界観を継承している感触でした。純正カスタマイズパーツも多数用意されていますので、好みの仕様に仕上げることも可能です。日本の人や道路になじんだ乗り物として伝統のあるカブですが、意外にバイク乗りでカブ経験がないという人がいたりしますので、新型発売による試乗機会があれば、一度乗ってみることをオススメします。バイクの世界とはちょっと異なる「カブの世界」が理解出来ると思いますよ。



■Honda 新型「スーパーカブ」のページ http://www.honda.co.jp/SUPERCUB/


<取材協力>

 (株)ホンダモーターサイクルジャパン


(写真・文)森井智之

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