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ホンダ ADV150 報道試乗会 レポート!(インタビュー&試乗編)
- 最新ニュース
- 2020.02.20
2020年2月7日に行われた Honda ADV150 報道試乗会「開発者インタビュー&試乗インプレッション」のレポートです!
2020年2月7日に行われた Honda ADV150 報道試乗会に参加しました。
今回はADV150の「開発者インタビュー&試乗インプレッション」をレポートします!
ADV150の「技術解説」編はこちらから!
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開発者インタビュー
ホンダ ADV150はPCX150をベースにしたモデルですが、スタイリングからも両車は大きく印象が異なっているのが分かります。インタビューでは開発責任者と営業責任者のお二人に、このモデルの開発の経緯やねらい、こだわりイチ押しポイントを聞きました!
開発責任者:Honda R&D Southeast Asia CO., Ltd 箕輪和也氏 (右)
営業責任者:(株)ホンダモーターサイクルジャパン 古賀耕治氏 (左)
開発のきっかけとして、昨今のマーケットで4輪車での「SUV」や二輪車での「アドベンチャーモデル」がグローバルで活発になり、人気のある軽二輪スクーターでは空白になっている、このジャンルへの投入が企画されました。
開発のねらいでは、コンセプトに「3つのキーワード」として
・未来的で力強いデザイン
・余裕の走り
・先進の魅力装備
を挙げて開発。結果としてエンジンの基本部分やフレームの一部以外は、PCX150から大幅な変更となり、キビキビした走りとストロークのあるサスペンションによる、新たな乗り味を提案。
カラーリングでは「ブラウン」がイメージカラーですが、「この色をメインにするのは珍しいですよね?」との問いには、「アドベンチャーのイメージに高級感を備えたこの色は比較的すんなりと決定した」そうです。実際に見ると納得ですので、ぜひ実車で確認を!
メインマーケットは、製造国のタイを含めた「アセアン諸国」と「日本」となりますが、開発過程で各部に日本のマーケット向けの「要望」が盛り込まれているとのことです。
こだわりポイントとして、リアキャリアとトップボックスの「積載」系は日本のユーザーを想定し、フレーム後部を専用設計として強度をアップ。キャリヤを付けるためにサイドカバー等も工夫して対応しているそうで、スタイリングとの両立で設計は大変だったそうです。
(写真は純正アクセサリー装着車)
さらに電装も、日本向けは「ETC」や「グリップヒーター」を装着する前提で発電容量をアップした「寒冷地仕様」(笑)にしているくらい、日本のマーケットを重視した造りになっています。
一押しポイントとして、日本でのメイン想定ユーザーである40歳代に向け、スタンダードのPCXに比べ、力強い走り、アップライトなライディングポジションや専用のサスペンションが生むフィーリング等により、プラスアルファを求める層に対応したモデルに仕上がったとのこと。
取材日の2月7日の時点では、年間販売計画台数3,000台に対して、すでに予約は3,300台とのことでしたが、その後の2月14日のリリースでは4,000台(!)になっていますので、想定を超える好調な販売状況です!
https://www.honda.co.jp/news/2020/2200214.html
写真はカスタマイズパーツ装着車。モリワキ製マフラー、キタコ製フェンダーレスキット等付き。
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試乗インプレッション
ここからは試乗インプレッション!
インタビューの最後に「低速域を増した出力特性、ストロークを伸ばしたサスペンション、アップライトなライディングポジションを体感して下さい」と、「特に発着地の路面が石畳なので、そこでの乗り味にまずは注目して下さい!」と言われて試乗開始!
実際にここで、コシのある乗り味ながら懐の深いサスペンションのフィールに余裕を感じました!
跨ってすぐに分かるのが「足付き」の良さ。シートの前方やフロアステップが絞り込まれているので、すんなり足が付けます。ちなみに176cm、67kgの私が跨って、軽く踵が浮く感じです。
アップライトなライディングポジションで見晴らし良好!ところで、試乗日はこの冬の最強寒波到来で朝は氷点下(!)になり、午後の試乗時間でも気温は8度以下・・。そのため、暖冬傾向の今シーズンにあって初めて「極寒仕様」の装備をして、かなり「着ぶくれ」しています(笑)。
試乗は千葉県木更津市の「かずさアカデミアパーク」周辺の一般道からスタート!片側一車線ながら良好な路面と交通量の少ない中、滑らかな乗り味と活発なエンジンにより、軽快にペースが上がります。特に低速の力強さを実感しました!(燃費はPCX150と同等とのことです。)
寒い中で確認しやすいのが「ウインドプロテクション」(笑)。2段階スクリーンは上げて走りましたが、ヘルメット内に入ってくる冷気が気になるくらいでその他は良好でした。スクリーンはロングタイプがカスタマイズパーツで用意があります。
足元のプロテクションもしっかり効いていました。開発過程でも後付けのウインドプロテクター開発は必要ないと判断したそうです。
走行中に気が付いたのが、ハンドル周りの造形による「バイク感覚」。独立したメーター、ウインカーとバーハンドルにより、レッドの場合は特に、気分は「CRF250 Rally」な感じです!
さらに専用開発のタイヤがいい仕事しています!ブロックパターンが路面と発する「適度なゴロゴロ感」を演出し、太くなって安定感の増した走りにより、独自の乗り味に貢献しています!
短時間ながら高速道路にも乗り入れてみました。やはり自動車専用道路を使えると行動半径が広がります!
1時間ちょっとの試乗時間でしたが休みなく走って、あっという間に持ち時間が終了。かなり楽しかったです!ぜひ、試乗して体感してみて下さい!
(取材協力)
本田技研工業株式会社
株式会社ホンダモーターサイクルジャパン
(写真・文)
森井智之