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ホンダ 新型 GB350 試乗会! (Part1 試乗インプレッション編)

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  • 2021.04.14

「Honda GB350 報道試乗会」今回はPart1として、試乗インプレッションのレポートをお届けします。

千葉県館山市で行われた 「Honda GB350 報道試乗会」に参加しました。


この日は車両撮影、試乗、開発者インタビューが行われました。

Part1は、試乗インプレッションをレポートします!


GB350 技術解説編はこちら

https://www.moto-auc.com/report/news/gb350

  • GB350の生産国はインド。インドでのターゲットは高所得層

2021年4月22日(木)に発売される 新型ロードスポーツモデル ホンダ GB350。

(GB350Sは、7月15日(木)発売)


この日は「シンプルでありながら存在感際立つスタイリング」と「空冷・単気筒350ccエンジン搭載」が話題の新型車を「見て、乗って、聞いて」の一日となりました。


タイムスケジュールは、午前に車両の撮影をして午後から試乗とインタビューでしたが、撮影の合間に開発スタッフの方々と話しが出来ましたので、試乗前にGB350の成り立ちを聞きました。


GB350の生産国は「インド」で、メインのマーケットでもあります。


350ccという排気量はインドでのHondaラインアップとしてはトップモデルの扱いになり、「比較的所得の高い層」をターゲットにして商品開発を行ったとのこと。


(350ccという排気量はインドの「税制区分」に関係があり、世界的にも350、500、1000の区分が多いとのこと。)


・マットパールモリオンブラック


インドのマーケットが求めるのは、マシンとライダーが一体となった時の「堂々とした佇まい」。


そのために「トラディショナル」な車体構成を基本として、車体とパワーユニットを新設計したことによる「先進性」を各部のパーツで表現しています。


・キャンディークロモスフィアレッド


タンクマークは「HONDA」ロゴの立体エンブレム。最近見かけないタイプだなと思っていたら、現在の基本は「ウイングマーク」で、このタイプは特別な承認が必要とのこと。


インドでは上級モデルなのでエンブレムで他のモデルと差別化をしたそうです。クラシカルなデザインのタンクにたいへん似合っていると思います。


日本のマーケットでは「扱いやすいサイズ」と「お値打ち」な車両価格から、特に「若年層」へのアピールを狙っていて、各部を「ブラック&マット」仕上げとすることにより、インド仕様とは異なる印象を狙っています。


モデル名はインドでは「ハイネス CB350」ですが、日本では「GB350」としたのは「新たな名称で価値を再定義」した結果(この辺は、次回もっと詳しく!)。

  • 扱いやすいサイズ感と機能!

試乗車はGB350 マットジーンズブルーメタリック。


この日は快晴で最高気温19℃。試乗日和の一日でしたが、すでに紫外線が凄くて撮影中にたっぷり日焼けしてしまいました・・。


シート高は800mm。跨る際はステップ等が当たることなく「スッと」下ろしたところで足がつきます。


以前に跨った時はスニーカーで踵が軽く浮いていましたが、今回はいくぶん底が厚いライディングブーツでしたので「両足ベッタリ」でした(身長176cm)。


レブル1100の時にも協力をお願いした会場スタッフの「サキさん」に今回もライディングジャケットを着て跨ってもらいました。


身長158cmの彼女の場合では片足のつま先立ち(写真ではサイドスタンドを掛けていて車体が傾いている状態なので、左足がついているように見えます)。車両は後日レポートするGB350S。


開発スタッフからはシートの高さをこれ以上低くするとライダーのお尻が落ち込んでしまいサイドのプロポーションが崩れてしまうため、この高さが必要とのことです。


エンジンの始動はセルモーター式で、スタータースイッチを押せば簡単に掛かりました。


アイドリング時はスッキリした振動と音で、フレンドリーな印象。


上体が起きたアップライトな姿勢なので、楽なライディングポジションで「見晴らし」も良好です(インドでは、ここ重要)。


発着地は「ホテル&リゾーツ南房総」内の特設会場。ゆったりした雰囲気の素敵な場所でした。


走り始めてすぐに気が付いたGB350を理解するための、たいへん大きなポイントであるのが「シフトアップ」時の操作。


「前側の」チェンジペダルを踏んでギアを1速に入れたあと、シフトアップする方法が「2通り」あります。


ひとつは通常の「前側をかき上げる」操作。もうひとつが「後ろ側を踏んで」 おこなうシフトアップ。


発進後、速度を上げて5速までポンポンとシフトアップを「後ろ側ペダル」ですると、これが勝手が良くて(今までの慣れでつい使ってしまった時以外は)「前側」は使いませんでした(笑)。


「ニーグリップをしないで走れる重心」で設計した車体には、このチェンジペダルはベストマッチだと感じました。


開発スタッフからは「ペダルをかき上げないことにより、お気に入りの靴を傷つけないでライディング出来ますよ」という発言がありました。


メーターには「タコメーター」の装備はありませんが、低速からトルクが太いので必要性は感じませんでした。


走行していて「いいな」と思ったのがメーター内にあるデジタル表示の「ギアポジションインジケーター(写真は「N」表示」)。走行中「今、何速入っているんだっけ?」という場面で 「迷子にならない(開発スタッフ談)」ための装備が、なにげにライダーをサポートしています。
  • エンジンの振動と音が楽しめる・・・実走体験!

ワインディングロードでのコーナーリングは19インチのタイヤが生む、ゆったりしたハンドリングに逆らわずに走ると気持ちがよかったです。


シングルエンジンの振動を感じながら、心地よいエキゾーストサウンドを楽しめました。


短時間ながら高速道路も走りました。片側1車線の区間で70キロ制限。ギアが5速のままでスロットルを大きく開けての70キロへの加速では、排気量が大きいシングルエンジンの豪快な「ドコドコ感」が楽しめました!


空いている郊外の一般道での走行も、シングルエンジンにありがちな回転数とギアが合っていない時の「ギクシャク感」はあまりなく、4~5速に入っていればほとんどカバーしてくれる柔軟な特性のおかげでリラックスして走れました。


高速道路や市街地で定速走行時、メーターのインジケーターエリアに(緑色の)「ECO(エコ)」ランプが点灯するのが目に入りました。


スポーツモデルでは珍しい装備なので試乗後に採用の理由を聞いたところ「インドでのガソリン価格が日本の感覚で「リッター1,000円くらい」に高価なので「燃費性能は重要」だから。」とのことです。


インタビューでは「実燃費はリッター40キロくらい走りますよ」と教えてくれました。これはすごい数値です!


南房総市にある「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」にて。この周辺には道の駅が多数あり、買物が楽しいエリア。


スリムで軽量な車体(180kg。 GB350Sは178kg)なので「ちょっと寄り道」が非常にしやすいです。ハンドル切れ角が大きいので、取り回しもラクラクです。


GB350は、トラディショナルな外観のロードスポーツモデルながら19インチタイヤの安定感と、しなやかな車体とサスペンションにより、オフロードモデルやクルーザーモデルみたいな一面をあわせ持つオールラウンダーなモデルだと思いました。


最新の技術による車体とエンジンによって疲労感が少なく、エンジンは「これで350cc?」と思うくらい「濃い味」がありつつも扱いやすく、かなり楽しかったです!


次回は、開発者インタビューをレポートします!


ホンダ GB350

https://www.honda.co.jp/GB350/


(取材協力)

本田技研工業株式会社

株式会社ホンダモーターサイクルジャパン


(写真・文)

森井智之

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