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【GPX LEGEND 250TWIN2】「勢い」に乗ってみた。 タイ製GPX、250 2気筒は愉し!

  • 最新ニュース
  • 2021.09.06

今回は​「GPX LEGEND 250TWIN2」をご紹介します!

タイのモーターサイクルブランド、GPXは日本向けに150㏄から250㏄クラスを中心に展開をしている。


中でもここに紹介するレジェンドツイン2は、GPXの中でもトップグレードに位置するモデルだ。

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250クラスが上級モデルとなるアジアにおいて、ユーザー心理を知り尽くしたような造り込みがされ、所有感をくすぐるテイストを盛り込んだな出来映え。


テストライドで解ったあれこれを紹介します。


タイのGPXというブランドは2007年にATVを取り扱う輸入ディーラーとしてスタート。


その後、自社生産のミニモトクロッサーを開発。タイ国内にオフロードコース運営も開始し、「乗る物、遊ぶ場所」を手がけながら成長。生産機種の増加に合わせ生産拠点拡大や新機種開発などを進め、現在ではスクーター、スポーツモデル、クラシックレンジ(ここに紹介するレジェンドもその一つ)、ファミリー(アンダーボーンモデル)などのカテゴリーと排気量別のモデルを持つまでに成長している。



日本に投入されるのは、その中から200㏄4ストローク単気筒のスポーツモデル、レジェンドシリーズから4ストローク単気筒を搭載したレジェンド150、そして空冷4ストローク直列2気筒を搭載したレジェンドツイン1、 2が投入されている。


ここに紹介すレジェンドツイン2は、1の上級モデルというポジショニングであり、リアショックのグレードアップや、アップライトなポジションを与えたモデルだ。日本での販売価格はレジェンドツイン2が48万7300円、レンジェンドツイン1が45万9800円となっている。



レジェンドツイン2のスタイルはレトロモダンというトレンドを巧妙に取り入れたもの。ヤマハで言えばXSRなどに近い。LEDのヘッドライト、シングルシート風なスタイルを織り込んだシート、大柄な燃料タンク。メーターも丸形ながらLCDモニターを使い、レトロ感とモダンの盛り付け方が綺麗で美味しそうだ。



フロントに倒立フォーク、リアサスはYSS製のサブタンク付きリアショックを装着するなど、マテリアルも最新というイメージ。前後に17インチキャストホイールや、前輪のブレーキダブルディスクを装備するあたり、アジアでの250㏄マーケットを狙うプレミアムクラスとしての立ち位置が解る。


エンジンは234㏄の空冷OHC直列2気筒エンジンで、最高出力12kWと最大トルク15N.mを生み出す。


大型のオイルクーラーやメガフォン調のマフラーを装備して外観を含め250といより大型モデルのように立派さだ。



CBR250RRとCBR1000RRを並べると、ウイングを装着して幅広に見える現行の1000RRではなく、先代の1000RRだと間違いなく250RRのほうが立派なサイズ感に仕上がっていたのを思い出す。


跨がってみるとレジェンドツイン2はボリューミー。785mmのシート高もリアサスの沈み込みが少ないようで意外と高さを感じる。


勿論サスがこなれてくればもう少し跨がった時の沈み込み量が多くなる、あるいは調整出来るプリロードを緩めたら足着きに関しては変わってくるだろう。



エンジンは360度クランクの2気筒らしいスムーズな排気音。クラッチの操作量は軽く、つながりの感触も上々。滑らかなトルクを生み出しつつ156㎏の車体を軽々と押し出してくれた。


タイヤとサスペンション、フレームのバランスは日本製に慣れた感覚からすると少々フィーリングが粗めにも感じる部分がある。サスペンションの初期作動がシブい感じがあるのは真新しいから仕方ないのだろう。これも慣らしがしっかり進めばまたフィーリングは好転するのかもしれない。



フロントブレーキは、市街地ベストな設定でチューニングされているようで、不安も不満もない。タイヤの感触がもう少ししっとりとした接地感があれば良いのにと思うぐらい。


コーナリングも重さはなく狙ったラインをトレースしやすいものだった。走ったのがサーキットだったので、知らぬ間にペースが高くなることを差し引けば、一般道でも満足の性能を持っていると言える。


結果的にエンジンのパワーは引き出しやすくゆったり走ってもバツグンの扱いやすさを持っていた。


なるほど、GPXの上級車。50万円を切る価格で販売されるわけだから、その魅力で気になる人もあるのではないだろうか。各部の質感は悪くないし、この日のテストでは耐久性までは未知数だったが、初対面のGPXレジェンドツイン2という個体を走らせてバイクとしての面白さは確認ができた。

  • 装備・車両詳細


ハンドルはブラック仕上げのテーパードバー。ハンドルクランプは結晶塗装が施されロゴマークとのコントラストもかっこいい。



LCDモニターのメーターパネル。単眼ながら多機能を表示する。



H型の道光帯をもつLEDヘッドライトを採用。



軽く前傾したシリンダーをもつエンジン。クラッチ、カムなどのカバー類、ボルト類との色味の対比もしっかり意思統一ができている。



ライダー、パッセンジャー側でシート表皮を変えてカスタムシート風味を出しているシート。



燃料タンクはニーグリップラバーを備え、デザインにもビンテージルックを取り入れる。



テール周りも全体のイメージ通りの統一感。ウインカー、テールランプはバレット型にレンズを着けた形状。シートエンドには刺繍でレジェンドと入る。



メガフォンスタイルのマフラー、YSS製のリアショックユニットにはサブタンクが装備される。リアブレーキはシングルピストンキャリパーを装備する。



倒立フォークと2ピストキャリパーを備えるダブルディスク、キャストホイールを備える貫禄タップリのフロント周り。



こちらはレジェンドツイン1。セパレートハンドル、バーエンドミラー、シンプルなリアショックを備えるなどが2との違い。ポジションの違いから乗り味は少しことなるが、エンジン、ブレーキなどは基本的に共通。どちらも扱いやすかった。


●LEGEND 250TWIN1 主要諸元
■型式:GPLG250A ■エンジン種類:空冷4ストローク並列2気筒SOHC ■総排気量:234cm3 ■ボア×ストローク:53.0×53.0mm ■圧縮比:9.2 ■最高出力:12kw/8,000rpm ■最大トルク:15N・m/6,500rpm ■全長×全幅×全高:2,040 × 800 × 1,040mm ■ホイールベース:1,340mm ■シート高:790mm ■車両重量:154kg ■燃料タンク容量:14.5L ■変速機形式:6段リターン ■タイヤサイズ前・後:110/90 R17・130/90 R17 ■ブレーキ(前/後):ダブルディスク/シングルディスク■車体色:レッド、ブラック ■メーカー希望小売価格(消費税込み):459,800円

●LEGEND 250TWIN2 主要諸元
■型式:GPLG250A ■エンジン種類:空冷4ストローク並列2気筒SOHC ■総排気量:234cm3 ■ボア×ストローク:53.0×53.0mm ■圧縮比:9.2 ■最高出力:12kw/8,000rpm ■最大トルク:15N・m/6,500rpm ■全長×全幅×全高:2,040 × 785 × 1,120mm ■ホイールベース:1,340mm ■シート高:790mm ■車両重量:156kg ■燃料タンク容量:14.5L ■変速機形式:6段リターン ■タイヤサイズ前・後:110/90 R17・130/90 R17 ■ブレーキ(前/後):ダブルディスク/シングルディスク■車体色:グレー ■メーカー希望小売価格(消費税込み):487,300円

■試乗・文:松井 勉 

■写真:GPX JAPAN https://www.gpxjapan.co.jp/

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