他カテゴリ記事を絞り込んで探す

【新型】ヤマハ・SR400 開発者に聞く、見どころレポート!

  • 最新ニュース
  • 2018.10.03

9月15日(土)に行われたイベント「YAMAHA Motorcycle Day 2018(ヤマハ モーターサイクル デイ 2018)」の会場で、新型「ヤマハ SR400」が一般向けに初めて展示されました。今回のイベント中で新型SR400の開発陣の方たちにお話しを聞く機会がありましたので、見どころをうかがいました!

  • 開発陣に聞く、新型ヤマハ SR400の見どころ!

ヤマハのラインナップで最も長い歴史を持つモデルがSR400です。

イベント当日、会場にいらっしゃった開発陣の方に新型SR400の話を聞きました。



最初に話題になったのは、やはり「二輪車平成28年排出ガス規制」への対応のこと。実際、新型SR400の最大の変化がこの部分です。実車をパッと見て、変化が分かるのがエンジン脇にある「キャニスターの追加」です。


見えないところでは、インジェクションのセッティング変更、それに伴う電装類のレイアウト変更、マフラー内部構造の変更等です。


特に排ガス規制対策の過程では、燃料を薄くすると「いい音が出ない」という問題があったとのことでした。今回、マフラー担当の方たちが「音と加速感のリンク」をめざして、新型でも「SRらしさ」を追求し結果として「いい仕事をした」と皆さん話していました。この日はエンジン始動がなかったのですが、これはぜひ、発売後に確かめてみたいですね。


スタンダードモデルは、ブラックとブルーの2色。この2台、けっこうイメージが異なります。シンプルな印象のブラック、カジュアルな印象のブルーという感じでしょうか?。単なる「タンクとサイドカバーの色違い」にとどまらない、細部のカラーやエンブレムのデザイン変更に気合を感じます。ブルーは、ヘッドライトボディも同色にしたのが軽快な雰囲気を生んでいます。ブラックは、ハンドル周りを同色にしているのが目立ちますね。


ロングセラー商品として長く愛されるSR400ですが、開発陣の考えるSR像として「何か突出した性能がない」ながら、「トコトコ走ると気持ちいい」という、ちょっと近所までショッピング・・等にも使える「お散歩バイク」としての魅力を挙げていました。ヤマハにはいろいろなバイクがありますので、性能を求めるなら「そちらをどうぞ」という清さが伝わりますね。


image


また、シンプルなタンク、シートの形状に各部に使用している「メッキパーツ」が生む独自のスタイリングで普遍的な「SRらしさ」を継続しているところも、多くのユーザーが好むポイントですよね。この点でも「変わらない、SRらしさの本望」が表現されています。ただ、新型は想定するユーザー像を配色で明確に区別している印象を受けるところが、新鮮ですね。

  • SRの醍醐味「キックスタート」

ところで、SR400といえば「空冷のビッグシングル」のエンジンを「キックスタート」で始動するという醍醐味も特徴の一つです。一方でインタビューでお会いする女性ライダーから「セルがないから購入を断念」という意見もありますので、その点を聞いてみました。



「キックでエンジン始動」は、SRに乗る「儀式」としてアイデンティティが確立されているので、今回も付けていないとのこと。複数の「社内SR400女性オーナー」はエンジン始動を軽々しているとのことです。今後もセルは付きそうにないので(笑)、セル無しに躊躇している方がいたなら新型が出るタイミングで試乗車を用意するショップにがあれば、エンジン始動の確認に行きましょう!。


さらにもうひとつ。この質問は(ノーマル状態で乗ってもらいたいと考える方が多い)開発者陣のテンションが下がるのが分かっているのですが・・、敢えて聞きました。「カスタムパーツの装着はどうですか・・・?」、「それは・・、ワイズギアの方に聞いてください」といきなり言われてしまいましたが、さらに「先代で付いたパーツは、新型にもほとんど付く」とのことなので、新型に乗り換えても引き続きお気に入りのカスタムパーツを装着出来るメリットは健在でした。

  • 500台限定 SR400 40th Anniversary Edition!

新型SR400の話題として注目を集めるのが、40周年記念モデルを500台限定で発売することです。

(発売日:2018年11月22日)

専用装備としてサンバースト塗装のフューエルタンク、真鍮製の音叉エンブレム、40周年記念ロゴ入りメーターパネル、電鋳工法のSRエンプレム等に加え、皮革調シート(サイド部分)、ゴールドリムを採用しています。このモデルの特徴は、やはりサンバースト塗装を採用したことでしょう。記念モデルに相応しいイメージを持つカラーリングは、従来からの「SRらしさ」を表現しています。



このカラーは、歴代モデルのユーザーも注目していると思いますが、今回、実車を前にして素晴らしい仕上がりを確認しました。限定車ですので、気になる方は早めにショップへお問い合わせを!


最後に500ccの開発は?と聞いたところ、予定なしとのことでした。400ccという排気量はある意味「日本独自規格」でもありますので、この排気量にこだわった設計ということで、日本の道に合った、日本人好みのセッティングがなされていると思います。この点は今や貴重な存在になりつつありますので、今後もこの路線が続くのを期待したいですね。


<関連サイト>

■ヤマハ SR400のページ

https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/sr400/index.html

■ヤマハ SR400 40th Anniversary Editionのページ

https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/sr400/40th/


<取材協力>

ヤマハ発動機株式会社


(写真・文)森井智之

オークネット提供サービス一覧
© 2016- AUCNET INC.