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【YAMAHA MT-07】ナンだ、この自由自在さ! 縦横無尽、その懐の広さにハナマル。

  • 最新ニュース
  • 2021.09.10

今回は「YAMAHA MT-07」をご紹介します!

ヤマハのMTシリーズが受け持つレンジは広い。MT-25、MT-03、MT-09、MT-10とある。


その中でも注目されている新型MT-07についてお伝えしたい。乗って解るのはその自在さ。


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MT-09にもひけを取らない走りを披露し、エンジンはこのクラスを超越した魅力に溢れ、車体の軽さは400クラスに勝る。


「バイクの楽しさ、ここに集約!」と言いたくなる出来栄えを紹介します。

  • ストリートファイター的なスタイル

MT-7はヤマハのスポーツネイキッド、MTシリーズの中にあってミドルレンジを受け持つバイクだ。


700クラス(688㏄)の直列2気筒エンジンを搭載し、13リットルの燃料タンクや小ぶりな外装周りにより造られたストリートファイター的なスタイルを持っている。


前輪は120/70ZR17、後輪は180/55ZR17と太めをチョイス。タンクとエンジン周りにアクセントをもたせて凝縮したスタイルなのはMTシリーズ共通のスタイルだといえる。


新型ではライディングポジションをアップデイト。アルミテーパードバーを採用するハンドル幅は、32mm拡大され、併せてマウント位置も12mm高くなっている。


また、ライダーの膝などがコンタクトするタンク周りなどは丁寧に作り込まれたという。


なによりも特徴的なフェイスは、LEDプロジェクターヘッドライトを中心に新しいMTワールドを主張している。


MT-07に搭載されるエンジンの特徴は、90度の位相角をもった不等間隔爆発をするところで、90度Vツインエンジンと同様のパルス感をもっている。


それならVツインエンジンを選択すればよかったのに、となるが、エンジン全長が縦に長くなるし、高さも同様。同時に排気系の取り回しもあるから、理想的な位置にリアサスペンションをマウントしたりするのが難しい面もある。


爆発間隔だけV型と同様にした直列2気筒なだけに車体はコンパクトなまま。これも軽量な車体造りの原動力になる。MT-07は400クラスでお馴染みのCB400SFと同等なサイズ感でありながら車重は17㎏も軽い。


エンジンの特性は低回転から高回転までスムーズかつリズミカルであり、思いのままにトルクを引き出せる。

4000rpmからアクセルを大きく開ければ、低いギア、高いギアを問わず満足感の高い加速をしてくれる。


700という排気量は伊達ではなく、トルク感で400クラスとは比較にならない。そのあたりも面白い。軽い、と書いたが、ハンドリングは一体感があり自在度をもちつつ軽快さと安定感もある。

  • 試乗インプレッション

ミシュランのロード5というスポーツツーリング用ラジアルを装着していた試乗車は、このタイヤが持つグリップ感、ハンドリング性能のバランスの良さを活かし、ほどよいスポーティーさに仕上がっている。


車重は軽いがエンジンは700クラスの2気筒だけに回転で生じる慣性マスが大きいこと、そして安定感も持たせた中に機敏さを与えるために慎重に選ばれたエンジンの搭載位置などの合わせ技で、MT-07は絶妙なコーナリングファンで乗り手を魅了する。


今回、サーキットでの試乗だったにも関わらず、コーナーへのアプローチ、ブレーキング、サスペンション、そしてエンジンパワーやタイヤのグリップなど不満がなく、バンク角も充分だった。


ヤマハは世界中のライダーにむけ、経験を問わず走りで魅了することを念頭にこのMT-07を造り上げてきた。

サスペンションの設定も前作よりしっとりした印象だし、なにより全体に走りの質感が高い。価格も上がったが400クラス並だ。


MTシリーズには人気の高い兄弟がいるから大変な部分もあると思うが、ヤマハが言うとおり、だれにでもお勧めできるバイクだった。


  • 装備・車両詳細

スチール製ダイヤモンドフレームに搭載される直列2気筒エンジン。どこから明けても掴みやすいトルクとパワーを紡ぎ出すコンパクトなエンジン。


リアブレーキアはφ245mmのディスクプエートとシングルピストのキャリパーを組み合わせる。細身10本スポークのアルミダイキャストホイールはデザイン的にも軽そう。


フロントフォークはφ41mmのインナーチューブを持つ正立フォーク。ブレーキ周りはφ298mmのディスクプレートと対向4ピストンキャリパーをダブルで装備。


ヘッドライトマスクは印象的。フォークのトップブリッジより低い位置に納まるプロジェクターLEDヘッドライトは、1灯でロー/ハイ双方を受け持つ。ウインカーもLED


しっかりとライダーシートの前端部分を絞り込み、足の下ろしやすさ、ライディング時に膝などでしっかりバイクを安定させやすいよう突き詰めた形になっている。


ちなみに、タンク外皮はカバーでその中に鉄製のタンクがある。大きめに見えるがタンク容量は13リットルとなっている。


リアシートエンドにテールランプ、ナンバーステーを介して後方にウインカーなどを配置する。全長の凝縮感はこうした部分からもしっかり伝わる。また、後輪の太さを主張する演出もさすが。


ワイドで高くなったハンドルバー。ハンドルバー中央にメーターパネルが搭載されるのも特徴だ。メーターは台形型に表示する回転計、速度計、ギアポジション、燃料計、トリップ、時計などが収まる。エンジンは2000rpm台からそれぞれの回転域でギア、アクセルの開け方で表情が変わる豊かさを持っている。


スタータースイッチ、キルスイッチが大きいのを除けば、コンパクトなスイッチでシンプルかつオーセンティックさを引き出している。左のスイッチボックスからメーターの表示切り替えも可能。多機能を使いこなす上でとても良い装備だ。


リアサスペンションはイニシャルプリロードと伸び側減衰圧調整を装備する。ショックユニット本体は寝かせた角度で装備される。タンデムステップホルダーなど造形にスキなし。


YAMAHA MT-07 Specification

■エンジン種類:水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ ■総排気量(ボア×ストローク):688cm3(80.0×68.5mm)■最出力:54kW(73PS)/8,750rpm ■最大トルク:67N・m(6.8kgf・m)/6,500 rpm ■全長×全幅×全高:2,085×780×1,105mm ■軸距離:1,400mm ■シート高:805mm ■車両重量:184kg ■燃料タンク容量:13L ■変速機形式:常時噛合式6段リターン ■タイヤサイズ前・後:120/70ZR 17M/C・180/55ZR 17M/C ■ブレーキ(前/後):油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク ■車体色:パステルダークグレー、ディープパールリッシュブルーメタリック、マットダークグレーメタリック6 ■メーカー希望小売価格(消費税込み):814,000円

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