他カテゴリ記事を絞り込んで探す
他エリアのツーリング記事を絞り込んで探す
【岩手・秋田・青森】 初秋の北東北ソロツーリング!
- バイクのツーリング記事
- 2017.09.19
当編集部スタッフによる北東北ソロツーリングです。風情ある東北エリアですが、ソロツーならではの心理状態?旅先での一目惚れが多くて申し訳ありません・・、笑
8月休みは家族サービスで、ツーリングライダー達を指をくわえて眺めていましたが、
9月の上旬に密かに家族にも黙って遅い夏休みを企て、北東北三県を巡るツーリングへ出掛けました。
高速はネクスコ東日本の「ドラ割・東北観光フリーパス」、3日間¥8,000を利用しました。
-
第一日目、9月6日 東北道を北上
目的地は花巻、宮沢賢治の故郷。但し雨天。秋雨前線の為、天気予報も
外れまくりで、首都圏~東北道花巻南IC迄ずっと雨でした。
「宮沢賢治記念館」が8時半~開館のため、一番乗りで入場。
宮沢賢治は、アメニモマケズ・・・の詩?散文?童話が有名ですが、
この記念館で見聞すると、鉱石転じて宝石、天文学、ガーデニングに
至るまで業績を残した事が分かります。
業績は確かに有ったでしょうが、実家が資産家で、
当時のレコード集め等も行っていたので、道楽人だったような一面も
有ったようです。
続いて、遠野市へ。東北道から繋がる釜石道の中でも無料区間を利用。
「カッパ淵」は、大き目の旧い用水路で、常堅寺裏手に有ります。
寺の駐車場は檀家の為のモノなので停められず、市営の駐車場に停め
徒歩5分程で到着。平日の東北旅行は一人旅が多くおり、ここでも
文学少女が大人になった?一人旅の方有り「河童の釣許可証持ってます?」等
話は弾みます。近くの伝承園かふるさと村にて許可証を貰わないと
カッパを釣り上げることが出来ないそうです。
大人のソロライダーは、女性の名前も連絡先も、もちろんお歳も聞きません。
その場限りのときめきの妙です。
続いて、初日の目的としてた国道340号北上するルート。
北上山地を縫うように走る国道です。道中酪農岩手の核心を走るルート。
ノスタルジックな看板や車、建物等期待してのルートです。
信号もなく、何十kmも進む道になっています。
そして有りました。廃屋の隣で朽ち果てるバス2台。バスや箱車は、
物置小屋代わりに使用しているようです。
あちこちに大昔の車が流用されていました。
そして、国道106号と同一区間では、国道と
並行して走るJR山田線が満身創痍でした。
昨年は岩泉町のケアセンターが増水の直撃を受けて、数人亡くなっている
事故は記憶に新しいでしょう。この山並みを流れる川は暴れ川なので、
例えバイクで国道を走っていても豪雨の際は要注意です。
酪農王国の葛巻町まで北上した所で、折り返し花巻温泉郷の大沢温泉で
宿泊。宮沢賢治も利用したという湯治場で素泊まり。
-
第二日目、9月7日 秋田犬を求めて
東北道で八幡平へ。手前のSAにて朝食を取り出発準備をしていると、
青森でストライカー乗りという方から話しかけられました。
リターンライダーのようでコーナーが怖いとの事。ラジアルタイヤの特性を
説明してあげて別れました。
八幡平アスピーテライン。ツーリングライダーであれば誰しも一度は耳に
したことが有るでしょう。毎年ゴールデンウィーク前迄雪に閉ざされる道です。
だから、オートバイで快適に走れるのは半年も無いでしょう。先の青森の方も
あと1カ月くらいしか走れないと言ってました。
山頂では気温16度位。メッシュジャケット・パンツでしたが寒い。ジャケットの
下にはハイネックを着込んでいて正解でした。
ここで、なにわナンバーのGSX1400発見。ソロの方でしたが、ヘルメット・
ホルダーには下品な半キャップ有り。ちょっと毛色の違う方だったので、会話は無し。
でも、この方も並んだオートバイの写真は撮ってました。
この日は、秋田犬三昧と決めていた為、早々に大館方面へ下山。
山頂を下り始めてすぐに硫黄の臭いが立ちこめます。この山は活火山であちこち
温泉が湧き出しているようです。
国道341号~県道22号~国道103号へ。地鶏で有名な比内を抜け、大館市へ。
秋田犬会館。秋田犬の保存普及を目的とした施設で、犬を利用したまたぎの道具や、
コンテストの模様を展示してあります。もちろん、秋田犬そのものも展示してあり、
ネットで検索すると、一匹だったり、場合によっては居なかったりしたようですが、
なんとこの日は全部で5匹を目にする事が出来ました。ラッキー。しかも殆どが
2歳未満の元気な秋田犬。
そして、受付に秋田犬が霞んでしまう秋田美人が居りました。20歳前後、
芸能人でいえば、グラビア・タレントの久松郁実似、勿論犬好きで、明るく
杖をついたおじいちゃんにも優しく接してくれる筈。というか、そういう場面に
出合わせました。
で、大人のソロライダーは、女性の名前も連絡先も、もちろんお歳も聞きません。
写真を撮らせて頂きたかった気持ちをぐっと堪えて、その場限りのときめきです。
ここを後にしてから、息子の嫁候補に良かったかな?せめて名前だけ聞いておけば
良かったかな?と後悔少しだけ。とにかくここは秋田犬に加えて秋田美人に合える
超お勧めスポットです。
東北道へ戻り、わさおの居る鰺ヶ沢へ。
弘前~R7~津軽中部広域農道(やまなみロード)~県道31号。
このやまなみロードは岩木山東麓のリンゴ畑核心を貫く農道で、
このリンゴの為の道です。各地に国道くらい立派な農道が有りますが、
ツーリングでは使わせて貰うつもりで、農作業車・輸送トラック最優先です。
というか、軽トラや大型トラクターが突然路地から出て来たりするので、
要注意で走る必要有りです。
県道31号~国道101号(旧道)へ出た所が「わさお」のいる「きくや商店」。
わさおは、秋田犬会館で勉強した資料によると、秋田犬の流れを汲む犬であって、
秋田犬では無いそうです。わさわさの体毛で秋田犬の認定は不適格との事。
しかし、純秋田犬であっても百匹に一匹位は長毛の子犬が生まれるそうで、
こうした所から「わさお」としてご主人に保護された背景が有るようです。
今、わさおは奥さんの「つばき」との間に生まれた娘「ちょめ」と三匹暮らしで、
並んでお客さんを待っています。イカ焼き1人前¥500です。必ず買って下さい。
住み着いている猫数匹の為にも。
世界自然遺産「白神山地」の入り口、西目屋村の温泉宿を予約して有りましたが、
その前に、ビジターセンターへ。ここで、アメリカ人の青年と出会いが有りました。
彼は、二年間英語の教師として網走の高校で過ごし、網走ナンバーのカブ50で、
日本の世界遺産を見て回りながら、四国お遍路を目的としているらしいです。
泊まりはキャンプらしく、栄養状態が心配になった私は「何か美味しい物を
御馳走するよ」と。しかしベジタリアンとの事で、焼きリンゴの看板を見つけ、
二つ買おうとすると、お店は休業中。仕方なくリンゴジュースのみの栄養補給
となってしまいました。今頃は、カブが壊れてなければ四国に着いている頃でしょう。
これを見ている西日本の方々、網走ナンバーの1187が彼ですから、何か
ベジタリアン向けの御馳走してあげて下さい。
大人のソロライダーは...名前は知りません。分かるのはマシンのみ。
-
第3日目、9月8日 津軽路を満喫
この日は白神山地の西の外れにある十二湖や秋田のマタギの核心阿仁村へ。
岩木山の西麓の県道3号で鰺ヶ沢へ向かいます。宿のスタッフが「道中、運が
良ければ嶽温泉の嶽きみ(とうもろこし)が食べられるかも」と言っていましたが、
時間が早過ぎて売店・直売所はオープン前。残念。
津軽岩木スカイライン、地図で確認してください。オートバイ乗りは楽しくて
仕方が無いようなワインディングですが、これもオープン前でした。今回は、
元々走る予定は有りませんでしたが。
国道101号は、本来は厳しい日本海に面した道なんでしょうが、
この日は快晴で無風、凪いだ海で鏡のようでした。これ程穏やかな東北日本海を
見る事が出来るのもそうそう無いんじゃないでしょうか。JR五能線と何度も
交差して南下して行きます。朝の通勤クルマの邪魔にならないよう、無理せず
走っていきます。
十二湖に着いたのは8時半。実は、泊まった西目屋村~十二湖までは県道で
一本で行けるのですが、ネット調べでは延々ダートとの事で、大回りの国道
経由となっています。ですので、オフローダーやオールラウンダーであれば、
この県道28号にトライしても良いと思います。時期によって熊や野生猿との
遭遇や、コースアウトして携帯が繋がらない危険を承知の上でですが。
所用時間はどちらもほぼ同じ1時間半ほどです。
十二湖は地震での堰止湖との事ですね。ネイチャーガイドが沢山居て、
津軽弁で聞き取りにくいながら、説明しているのを隣で盗み聞きして分かりました。
「標準語で話してますよね?」と津軽弁で話すので笑っていたら、それを
ネタにガイドしてました。十二湖に興味が無くともガイドはお薦めです。
その後、国道101号~県道63号~国道7号~国道105号へ。
この国道105号は別称「マタギ街道」とついています。
かつては往来も多かった様子が廃墟となったドライブイン等で分かりますが、
秋田道が能代迄伸びた為か、今回往来は非常に少なく感じました。
で、穴場になっているのか大宮ナンバーのフォルツァ、その他オートバイが
多く走っています。選択して正解でした。
昼食は「道の駅あに」にて、さくら丼。さくら肉は通常馬肉ですが、ここでは
鹿肉使用の丼です。地元の方や、工事関係者が昼食を取っていました。
途中寄り道すれば田沢湖がすぐなのですが、かつてスキー他で行ったことが
有った為これはパスし、大仙市から秋田道を経由して、初日に泊まった大沢温泉へ。
早めにインしました。
大沢温泉は、お風呂が全部で五つあり、名物は混浴の露天風呂とスタッフから
伺っており、この名物風呂他に入って疲れを取りたかったからです。
結果は。大昔、即ち半世紀程前に出会っていれば秋田美人だったろうご婦人が
数名連れで入ってました。
「お兄さんに見せられるものじゃないから悪いわね!(標準語訳)」
と仰ってました。まあ、こんなものです。
石鹸・シャンプー完備の他の風呂に入り直して、付属の食堂で晩酌。
この晩、田沢湖周辺を震源とした地震で、震度5弱だったようで、
花巻も震度3位は揺れました。この湯治宿は、ガラス戸・障子が多用されている
為か、余計にガタガタ揺れた感じだったのかも?
翌最終日は、より早い出立を決意しました。
-----------------
第四日目、9月9日、帰京。
フロントではなくここでは「帳場」が開く7時前に出発。
部屋は素泊まりなので、チェックイン時に精算済みです。食堂は別途現金払いの
システム。よって、何時出発でも構いません。
朝もやの宿玄関前で暖気です。いい感じの写真になっています。
東北道花巻南IC~一気に帰京。この日は土日祝日割引で走行。
今回、新幹線+レンタカー等でアクセスしやすい田沢湖や十和田湖、盛岡冷麺、平泉、
おいらせ、なまはげ等メジャーな所は行かず、オートバイならではのコースとしましたが、
計画は大正解でした。国道340号、やまなみロード、マタギ街道は、外気に触れ五感を
感じながら走る必然性のある道でした。
そして見知らぬ人との触れ合いと、なんといっても秋田美人。ホントかなあ?と馬鹿に
してましたが、目の当たりにして秋田美人恐るべし!と感じました。
ソロツーで色々と人恋しさも手伝ったのかも知れませんね。
バイクの窓口 編集部(T.N)