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【福島】磐梯吾妻スカイライン攻略ガイド

  • バイクのツーリング記事
  • 2020.08.28

【ミッドガルド ツーリング クラブ】vo.1。​池澤 まろうど​さんによる連載スタート!第1回目となる今回は、磐梯吾妻スカイライン攻略ガイドです!

青空がそこにある。


雲が下を流れていく。


ずいぶん高いところまで来たようだ。


水平対向エンジンの咆哮が、山々に響き渡る。


つづら折れの道を駆け上がる1台のバイク。


1832cc、水平対向6気筒エンジンから溢れ出るトルクを、おれはゴリゴリとアスファルトに擦り付けるようにコーナーを曲がって行く。


気分は上々だ。


ここは磐梯吾妻スカイライン。


土湯側から登っている。



おれのバイクはホンダのバルキリー。


ゴールドウイングF6Cの輸出仕様だ。


オリジナルのゴールドウイングよりも、70キロもの軽量化をしているが、340キロを越える車体が軽い訳ではない。



気を急くな。


最大トルクが17キロを越えるバルキリーは、簡単にパワースライドを誘発する。


トラクションコントロールは装備していないため、剥き出しのトルクが路面を掻きむしる。


繊細なコントロールが要求される。


最大トルクが4000rpmで発生するため、エンジンの回転数をを3000〜4000rpmに抑えて走る。


それでも15キロ以上のトルクが発生しているので、気を抜く訳にはいかない。


落ち着いて行こう。


この磐梯吾妻スカイラインは、地球上とは思えないほどの荒涼とした大地が広がっている、日本屈指の絶景ワインディングだ。


それを見るためには、どのルートを選んでも、タイトコーナーをクリアするしか道はない。


ビギナーライダーが、自信を喪失するルートとしても有名なのがここだ。

  • タイトコーナー攻略法

このツーリングレポートでは、ライディングテクニックと合わせて磐梯吾妻スカイライン攻略法を教えます。


選ぶルートは、猪苗代湖から登ってくる道をおすすめします。


タイトコーナーが、一番少ないからです。


この道は、毎年路面改良を続けているので、年々走りやすくなっています。


それでも、コーナーのRが大きくなっている訳ではないので、タイトコーナーを曲がる技術はあった方がいいですね。


バンク角が浅く、ホイルベースが長いバルキリーでも、タイトコーナーが苦手ではありません。


そこには、バンク角に頼らないライディングテクニックがあるからです。


深いバンク角でコーナーをクリアできるのは、大きなRのコーナーだけです。


峠には峠の走り方があります。


サーキットのようなバンク角頼りのコーナリングでは、コーナー進入時の旋回力が不足してしまい、大回りになって車線をはみ出してしまうのです。


よく、バイク事故で見るケースですね。


でも、バイクはもっと小さく曲がれるように作られています。


小さく曲がる技術も、それほど難しくはありません。


簡単に覚えられるテクニックなので、明日からワインディングでどんどん使いましょう。


まず、コーナリング時のギアですが、アクセルを戻してエンジンブレーキが掛かるギアを選択します。


アクセルを開けてコーナリングする方がバイクは安定します。


エンジンブレーキが使えるという安心感があれば、ブレーキに頼ることが大幅に減ります。


特に、低速コーナーでフロントブレーキを使うと、バイクの安定感とタイヤのグリップ力が失われるので、加減速はアクセルで行います。


次に、セルフステアが使えるライディングフォームを覚えます。


ステップに軽く体重を乗せてから、両脚でタンクを挟みます。


このニーグリップが出来れば、ハンドルに体重が乗らないので、セルフステアが使えるようになります。


セルフステアが使えると、バイクが勝手に安定してくれるので、ライダーの負担が大きく減るんです。


次に、ステップ加重を覚えましょう。


直線をゆっくり走っている時に練習してください。


右のステップを踏み込むと、バイクは右に傾き、右に曲がろうとします。


左も同じです。


バイクを左右に動かすきっかけは、ステップ加重で行います。


次に重心移動を覚えましょう。


直線を走っている時に、右のステップを踏み込んで、バイクが右に傾いた時に、上半身を左に傾けます。


バイクの傾きと身体の傾きが反対になります。


でも、バイクは直進します。


重心移動で、バランスを取っている状態です。


この時に、ハンドルに体重を乗せていないことを確認してください。


次からが重要項目です。

ちょっと難しいですよ。


ハンドルに舵角を与えて、バイクを倒し込みます。


とは言っても、ハンドルを掴んで向きを変える訳ではありません。


ハンドルは、骨盤で回します。


例えば、左コーナーに進入する場合、右のステップを踏み込んで、上半身は左に傾けています。


この、右のステップを踏み込む力を利用して、骨盤を左に回すのです。


左脚は骨盤と一緒に左を向くので、タンクから離れます。


左脚は開いた状態になります。


右脚は、骨盤の動きに合わせてタンクに強く押し付けられます。


この時、上半身も骨盤と一緒に左に回ります。


この上半身の動きで、ハンドルが左に切れるんです。


説明します。


左右の肩を繋ぐラインA


左右のグリップを繋ぐラインB


このラインAとラインBは、必ず並行しています。


骨盤を左旋回させると、ラインAが左旋回して、同時にラインBも左旋回します。


ハンドルに体重を乗せていなければ、ハンドルはセルフステアで左に切れるんです。


それと同時に、車体を左に倒し込みます。


アクセルは、パーシャルからハーフに変化していきます。


それほど深いバンク角ではないのに、コーナーの入り口からバイクがグイグイ旋回します。


面白いようにバイクが曲がります。


それが、ライディングテクニックと呼ばれるものです。


とっても嬉しくて楽しいのですが、注意点が2つあります。


バイクのバンク角が深くなると、、右脚(外足)は靴底のステップ加重から、膝周辺のタンク加重に変わります。


そして、上半身は、絶対に起こさないこと。


とっても重要です。


上半身をコーナー内側に傾ける乗り方をリーンインと呼びます。


反対に、コーナー外側に傾ける乗り方はリーンアウトと呼びます。


リーンインは、ハンドルに体重を乗せなくても走れますが、リーンアウトはハンドルにしがみつかなければ走れないのです。


リーンアウトは、セルフステアを引き出せないので、安心感もグリップ感もなくなってしまいます。


骨盤の回し方などは、いきなりコーナーで試せないので、止めてあるバイクに跨って練習してください。

  • 磐梯吾妻スカイラインを十分に楽しむ

180度回り込むタイトコーナーをいくつもクリアして、標高1600メートルの天空回廊を目指して行く。


最高点は1622メートル。


遥かなる高みを、おれは目指していく。


有り余るトルクにモノを言わせて、バルキリーが駆け上がって行く。


ここで誤解のないように説明しておくが、おれは直線で暴走するような走り方は一切やらない。


ただし、コーナーは気持ちのいいペースで走りたいと思っている。


なので、コーナリングスピードが高いSSなどには乗らずに、重量級クルーザーのバルキリーに乗っている。


バイクの性能で走っても面白くないからだ。


なので、先行車両がいれば、車間を開けて後ろに着くのだが、ちょくちょく道を譲ってくれるのは嬉しい限りだ。


17.1キロの最大トルクを捻り出さなくても、バルキリーでは上り坂を感じることはない。


340キロを超える重量級クルーザーでも、ステップ加重で車体が動く。


自分が操っている満足感や高揚感が得られる乗り方なので、ついつい走り込んでしまう。


この磐梯吾妻スカイラインや磐梯山ゴールドラインには、急カーブの手前に「カーブキケン」の道路表示があるのだが、楽しい時は「カーブゴキゲン」に見えてしまうのはしょうがない。


また、標高が100メートル上がる毎に、その場所の標高が路面に表示されているのも、達成感を感じて好きだ。


バルキリーでグリグリとコーナーをクリアして行くと、やがてなだらかな土地に出る。


左手に無料駐車場がある。


ここもUターンポイントとして使い勝手がいい。


樹林の中を進んで行くと、煙を吐く一切経山や吾妻小富士が見えてくる。


ここからが、冒険の始まりだ。


一切経山は、有毒な火山性ガスを絶えず吹き出している。


日によっては、ガスが勢いよく吹き出すシューっていう音が聞こえるほどだ。


吾妻小富士に登る観光客が多いため、横断歩道の手前では、いつでも停まれる速度で通過する。


どんなに景色が良くても、全ての歩行者を把握することが必要だ。


ここは、ライダーの自制心が試される場所だ。


ビジターセンターの有料駐車場の入り口を通り過ぎると、そこには荒涼とした大地が広がっている。


「ほんとうに......ここは地球の上なのだろうか?」



初めてこの磐梯吾妻スカイラインに来た時の、おれの素直な感想だ。


「死」で覆い尽くされた世界でもあり、地球が強烈に生きてる証の場所でもある。


この矛盾した大地が与える感動は、おれの冒険心を満たすのに十分だった。


今なら、海賊王にもなれそうな気がする。


この荒涼とした大地の中心部は、火山性ガスが溜まりやすいために、駐車が禁止されている。


名残り惜しい気もするが、通過するしかない。


でも、大丈夫。


さらに進むことで、Uターンできる駐車場がある。


何度でもこの世界を味わえばいい。


しかし、そこに行くまでのタイトコーナーに癖があるため、注意点をまとめておく。


荒涼とした大地を過ぎると、福島盆地が見渡せる展望の良いワインディングになる。


路肩に駐車できるスペースもあるので、写真を撮る人も多い。


でもおれは、肉眼で見る景色が1番の贅沢と思う人種なので、つばくろ谷の駐車場を目指す。


その駐車場まで降りて行く途中にあるタイトコーナーが、ライダー泣かせのコーナーなのだ。


登って来たルートと比べて、さらにタイトに曲がる必要がある。


しかも、コーナー出口がさらに小さく曲がっている。


なので、エンジンブレーキが効くギアを選ぶこと。


そして、リラックスして、少しゆっくり曲がること。


そうすれば、出口がキツいコーナーでも、もう一度重心移動と追加で骨盤旋回&バンクさせれば、不安なく曲がって行ける。


大きな不動沢橋を渡る時に、左手につばくろ谷駐車場が見える。


そこでトイレ休憩を済ませたら、さあ、もう一度冒険の旅に出よう。

制作・協力

池澤 まろうど

バイクの窓口事務局

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