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【群馬・長野・新潟・福島】早春の山岳ツーリング攻略ガイド Part2

  • バイクのツーリング記事
  • 2021.04.28

【ミッドガルド ツーリング クラブ】vo.6。 今回まろうどさんは、走行距離1000km(!!)に及ぶ長距離ツーリングを決行! Part2では二日目の福島編をお送りします♪

春が早足でやってきた今年ですが、山岳ワインディングもすでに走れるのでしょうか。


2日間の休みを利用して、私は豪雪地帯の山岳ツーリングに出掛けてみました。


ツーリングの目的地は、もちろんワインディングが中心です。


初日は群馬県の碓氷峠旧道を走り、長野県のチェリーパークラインを堪能して、新潟県で棚田を見学して、小千谷市辺りに宿泊する予定です。


二日目は、新潟県から福島県に移動して、磐梯吾妻スカイラインと磐梯吾妻レイクライン、磐梯山ゴールドライン、磐梯母成グリーンラインを制覇する、総走行距離1,000キロに及ぶツーリングになります。


平野では初夏の日差しが汗ばむくらいに暖かですが、山岳ワインディングには春は訪れているのでしょうか?


もうわくわくが止まりません。


それでは、出発します

  • 裏磐梯周辺は、旧観光有料道路の宝庫

初日のPart1の記事はこちら

https://www.moto-auc.com/report/turing/part


そして翌日。


バイク乗りの朝は早い。


今日は、磐梯吾妻の5ラインを制覇する予定です。


裏磐梯高原の周囲を囲むように高い山々が並んでいます。


山形県と福島県の県境に連なる吾妻連峰は、東西に20キロ、その東側から南に12キロと、L字を描く山脈です。


吾妻連峰は、活火山の一切経山や吾妻小富士を擁します。


吾妻連峰の南には安達太良山。


その西に磐梯山。


さらにその西に猫魔山。


それらの山々に囲まれた地域が裏磐梯と呼ばれています。


裏磐梯は、森林と湖の美しい高原地帯です。


こちらの画像は、ラーメン屋さんの壁に掛けられていたモノです。


裏磐梯高原を北側から見た鳥瞰図です。


たくさんの湖の南に磐梯山があり、その向こうに猪苗代湖が広がっているのがわかります。


この裏磐梯の周囲には、旧観光有料道路が5ラインもあるんです。


・裏磐梯の北に西吾妻スカイバレー。


・裏磐梯の南に磐梯山ゴールドライン。


・裏磐梯に磐梯吾妻レイクライン。


・裏磐梯の南に磐梯母成グリーンライン。


・裏磐梯の東に磐梯吾妻スカイライン。


今はすべて無料解放されています。


どれも個性が光る観光道路です。


今日は全てを制覇したいのですが、スカイバレーは冬季閉鎖が解除されていないので、残りの4ラインに向かいます。


…脇腹が痛いですね。


昨日、ワインディングを走り過ぎたので、筋肉痛が出たようです。


きっちりと重心移動ができた証拠ですから、筋肉痛は我慢して行きます。


猪苗代湖の南側、湖南地区から磐梯山を目指します。


普段は西側を北上するのですが、今回は東側を北上しました。


理由はこれです。


猪苗代湖の向こうに磐梯山が見えるんです。


その西隣には猫魔山。


さらに奥に見える雪山は、飯豊山脈です。


磐梯山の双耳峰がトンガっていていいですね。


明治21年の大噴火と山体崩壊により、現在の磐梯山とその周辺の地形が形作られました。


幾度となく噴火を繰り返した磐梯山ですが、5万年くらい前までは富士山よりも高い山だったそうです。


国道49号に出ると、さらに磐梯山が迫ります。

  • 山岳ツーリングには通行止めの覚悟も必要

そのまま国道を進み、磐梯山ゴールドラインを目指します。


磐梯山ゴールドラインは、磐梯山を登る道ではありません。


勇壮な磐梯山がよく見えるように、隣の猫魔山との間の斜面を登って行くのです。


樹林帯を抜けるまでは、磐梯山は見えません。


その代わり、気持ち良く走れるワインディングがあります。


「カーブキケン」の道路表示が「カーブゴキゲン」に見えて来そうです。


木々の間から磐梯山が見えて来ました。


そして、一気に視界が開けます。


テンション上がります!


絶景ワインディングは気持ち良く走れます。


あれ?


通行止めって……なんでしたっけ?


数日前に磐梯吾妻スカイラインに行った方の情報によると、浄土平の辺りは吹雪いていたそうです。


その時の積雪により、一時通行止めになったようです。


私の情報不足です。


重たいバルキリーをUターンさせて、私はゴールドラインを降りました。


レイクラインに向こう途中、電光掲示板に通行止めが表示されていました。


積雪のためゴールドラインとレイクラインが通行止めになっていました。


間が悪いのでしょうか?


いえ、違います。


ゴールデンウィークの期間中でさえ、吹雪くことが珍しくない地域です。


通行止めになる覚悟を持って、山岳ツーリングには行ってください。


気を取り直して、山塩ラーメンをいただきます。


海水から取った塩ではなく、湧き出る温泉から取った塩です。


山塩には、ミネラルが豊富に含まれています。


なので、塩なのにしょっぱさはほとんどありません。その代わり、柔らかな甘味があります。


お店によってスープがアレンジされています。お好みの山塩ラーメンを探してみてください。


お腹が膨れたら出発です。


国道115号を東へ向かいます。


磐梯吾妻スカイラインを目指します。

  • 最果ての地をバイクで旅することを思い描きながら…

グリーンラインとレイクラインの分岐を過ぎると、スカイラインの分岐があります。


あれれ?


【スカイライン直進】


いつもの広い道が通行止めです。


どうやら、道幅が狭く曲がりくねった旧道から行くようです。


国道115号の長いトンネルを抜けて、スカイラインの旧道に入ります。


旧道を抜けると、やっとスカイラインの入り口です。

風が強いです。


それでも、重量級バイクのバルキリーは、横風に煽られることはありません。


冬季閉鎖が解除になった直後は、路面の浮砂に注意します。


浮砂が多いわけではありませんが、アクセルを開けるとリアタイヤが流れることがあります。


車がたくさん通ってくれれば砂は路肩に運ばれるのですが、車も数えるほどしかいないようです。


国見台で磐梯山を眺めます。


吾妻連峰にあるスカイラインに「磐梯吾妻」とあるのは、磐梯山が良く見えるからなんです。


タイトコーナーをいくつもクリアするごとに、高度がどんどん上がっていきます。


1600メートルくらいから、アップダウンが無くなってきます。


尾根の上に出たようです。


さらにスカイラインを進んで行くと、まだ雪が残ってるところがありました。


風が強くて、寒いですね。


でも、雪を見ながらバイクで走るのも、また一興です。


進むほどに風が強く、体感気温がどんどん下がります。

磐梯吾妻スカイラインの一番の見どころは浄土平です。


この浄土平の周囲には、火山性ガスを噴き出している一切経山や、噴火口の周囲をぐるりと歩ける吾妻小富士があります。


さらに、それ以外にも噴火口跡が10箇所くらいあるんです。


ここは生きている地球が見られる場所なんです。


ところが今日は風が強すぎます。


風速15メートルでも走行可能なバルキリーですら、強風に煽られてふらついてしまいます。


撮影ポイントで止まることも難しいほどです。


山影で風を避けてUターンします。


写真撮影は難しいので、私の肉眼に浄土平の光景を焼き付けて帰ります。


早春の山岳ワインディングは、まだまだ冬の装いです。


磐梯母成グリーンラインは、次の機会に伺います。


2日目の走行距離は400キロを越えました。


2日間で1000キロのツーリングは、満足感の高いものでした。


最後に載せる写真は、福島市内から見た吾妻小富士です。

春が近づくと、吾妻小富士の斜面に残雪でうさぎが描かれるのです。


「雪うさぎ」と呼ばれています。


私は裏磐梯からスカイラインに向かったので、今回は雪うさぎは見られませんでした。


そこで、福島市に住む友人から雪うさぎの写真をいただきました。


暖かい時期に磐梯吾妻スカイラインを目指すのもいいのですが、残雪が描く雪うさぎのある時期に行くのはいかがですか?


■世界の果てを見たくはないか?


バイクで旅をする者ならば、最果ての地を思い描いたことがあるだろう。


何度も最果ての地に降りたったおれだからこそ、見つけられたモノがある。


そこには、同じ文字が刻まれている。


【通行止め】


早春の山岳ワインディングには、世界の果てがあるんだ。


その先に進めるのは、あなたかもしれない■


池澤 まろうどは、ライディングテクニックを通じて、皆さまの無事故・無違反・無事帰宅を応援します。


制作・協力

池澤 まろうど

バイクの窓口編集部

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