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【栃木】霧降高原 雲海ツーリング 雨中走行ガイド
- バイクのツーリング記事
- 2021.04.18
【ミッドガルド ツーリング クラブ】vo.4。今回は雲海を見に霧降高原へ!あえて雨の日に行く理由とは?!
春は雲海が良く見える季節です。
日光の霧降高原は関東平野の北部に位置し、標高1440メートルまで登ることができるので、低層雲が広がっていれば雲海が見えるのです。
私が霧降高原で最初に雲海を見たのは、もう10年以上昔になります。
雨の霧降を車で登ってくると、低層雲と高層雲が広がっていて、その間に夕陽差し込んでいました。
関東平野を埋め尽くす真っ白な雲から、筑波山と加波山が、二つの尖った頭を突き出していました。
低層雲と高層雲の間には、青空があります。
上も下も真っ白な雲。
私と同じ高さには青空。
太陽はちょうど青空の中から、上下の雲を照らしています。
まるで上下の雲海が青空を挟んでサンドイッチにしているみたいな光景に、しばらく見惚れていたことを覚えています。
あの時の光景が忘れられずに、私は時々、雨の霧降高原を登って行くのです。
4月は13日と14日が連休でした。
天気が崩れることは分かっていたので、13日は朝から、雨の霧降高原を目指しました。
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バルキリーで雨雲に突入!
道の駅しおやからは、霧降高原がある日光連山は雲に隠れて見えません。
雲底は低いようです。
もし、雲の厚みが薄ければ、雲の上に出られるかもしれない。
私はバルキリーで、雨雲に突入していきます。
ステップに体重を乗せて、タンクを両膝で挟み込むと、下半身でガッチリと身体をホールドすることができます。
上半身から無駄な力が抜けて、バイクの安定感が増します。
セルフステアが効いている証拠です。
深く回り込むように曲がるコーナーをクリアするごとに、高度がグングン上がっていきます。
標高1440メートル。
霧降高原道路で1番高い場所、六方沢展望駐車場に着きました。
完全に雨雲の中ですね。
雲の頂上部には出られませんでした。
この日はこれで霧降高原を降りました。
雨に濡れたワインディングを降って行くごとに、私のお腹が空いてきました。
帰り道に馴染みのラーメン屋に行くと、この日は店が開いていません。
ならばいっそあそこに行こうか!
向かった先は塩原温泉郷のお店でした。
塩原名物、スープ入り焼きそばです。
モチモチの麺にソースの風味のスープが効いてます。
炒めた野菜と豚肉がトッピングされているスープ入り焼きそばは、ラーメンのような焼きそばのような、ちょっと不思議な麺なのです。
大盛りをいただきました。
日光から塩原まで、スープ入り焼きそばを食べに来ましたけど、この無駄な動きがバイク乗りの自由で楽しいところでもあります。
塩原の空も、厚い雲に覆われていました。
雨中ライディングでは、身体が濡れないことが重要です。
高価なレインスーツを購入したからと言って、雨水が侵入しないとは限りません。
防水性能を引き出すコツがあるんです。
私は、レインスーツではなく、通常の防水・透湿機能を持ったジャケットとパンツでライディングしていました。
しばらくすると、お尻の部分だけ浸水がありました。
これは、ライディングパンツの防水能力に問題があったわけではないのです。
股の間に雨水が溜まったことで、防水パンツに雨水が浸水したようです。
私は、帰宅してすぐにシートにメッシュカバーを取り付けました。
メッシュの隙間を通って雨水が流れれば、シートに水溜りができないので、防水パンツに浸水しないからです。
ジャケットも、同じ理由で浸水することがあります。
ウエストバッグなどを装着すると、バッグやベルトの上に雨水が溜まることがあります。
すると、その場所から浸水してしまうのです。
水溜りができないように対策をすれば、防水ジャケットやパンツを効果的に使うことができるのです。
これからの季節は不意の雨が降りますので、防水・透湿にベンチレーションで導風できるライディングウェアがツーリングに役立つと思います。
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雨上がりの一瞬を狙って
そして翌日。
カーテンを開けて見るまでもなく、雨音が響いています。
雲底は低いようですが、頂上部は六方沢展望台の1440メートルよりも高いと予想されます。
ならば、雨上がりの一瞬を狙います。
雨雲が通り過ぎる時、雲は山の斜面をゆっくりと降って行くことがあります。
その時に、雲海が見えることがあるんです。
昨日よりも激しい風雨の中、私はバルキリーで霧降高原道路を登ります。
昨日のように、お尻が浸水で冷たくなることもありません。
メッシュカバーが効果を発揮しています。
登り切った時、そこはまだ雨雲の中でした。
まだ、雲海は見えません。
私はひとまず、霧降高原道路の終着点、大笹牧場に向かいます。
雨の中、重量級バイクのメガクルーザーでタイトコーナーを曲がるにはコツがあります。
バイクのバンク角が深くなるほど、タイヤのグリップ力は低くなります。
なので、ステップにしっかり荷重を掛けて、上半身を積極的に内側に倒し込むことで、最小のバンク角でコーナリングできるんです。
骨盤を進行方向に回すことで、視線もコーナーの出口に向きます。
ハンドルも、骨盤と一緒に進行方向に向くんです。
だから、浅いバンク角で小さく曲がれるのです。
シールドに当たる雨が少なくなりました。
雨が止んで来たようです。
大きな雲が、風に引きちぎられて流れていきます。
視界が開けてきました。
陽光が牧場を照らします。
厚い雲のカーテンが開いて、目の前にダイナミックな光景が広がっていきます。
雲は、山肌を滑り降りることはなく、少しずつ高度を上げて千切れていきました。
雲海は、今日も見られませんでした。
でも、それと同じくらい素敵な光景を見ることができました。
大笹牧場から見る女峰山。
もうすぐ、新緑の季節になりますね。
太陽が出れば、路面はたちまち乾き始めます。
雨上がりの空は、ずっとずっと遠くまで見えるようです。
大笹牧場で休憩を取り、私は来た道を戻りました。
さっきまで雨が降っていた霧降高原道路には、車もバイクも走っていません。
今日は貸切のようです。
ならば、普段は絶対に撮れない場所で写真を撮ってみよう。
と思いました。
コーナーの途中の路肩に駐車しました。
普段なら絶対にやりませんが、ここは絶景が見られるコーナーなんです。
高原山の頂には、まだ雲が絡み付いています。
那須野が原は晴れ間がのぞいています。
雲海は見れなかったけど、この景色が見れたから満足ですね。
防水パンツは浸水していません。
私のお尻は守られたようです。
やはり、メッシュのシートカバーがいい仕事をしたようです。
でも、バルキリーはドロドロですね。
帰ったら洗車してあげなくちゃ!
安全運転で、今日も家路に着きます。
池澤 まろうどは、ライディングテクニックを通して、皆様の無事故・無違反・無事帰宅を応援します。
池澤 まろうど
バイクの窓口編集部