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【今週のレア車】Vol.170 ホンダCBR250Rハリケーン

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  • 2019.07.13

毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は、特徴的なクォーターマルチ、ホンダCBR250Rハリケーンです。

CBR250Rがレア車?と思った方、間違っていないです。


普通CBR250Rと聞けば、つい最近まで販売されていたMC41型のCBRを思い浮かべる方がほとんどだと思います。

MC41型CBR250Rは海外での販売も視野に入れたグローバルモデルで、生産はタイとインド、水冷4バルブDOHCの単気筒エンジンを搭載したフルカウルモデルです。タイ生産車が本田技研工業によって日本に輸入されており2011年から2017年まで販売されていたビギナーから女性、リターンライダーまで幅広く人気のあるモデルです。


街中でもしょっちゅう見かけるこのバイクがレア車なわけはありません。今回のCBRはCBRでもCBR250R「ハリケーン」です。



バイクブームが盛り上がった1980年代初頭、400cc以上では人気のあった4スト4気筒エンジンですが250cc、いわゆるクォータークラスではRZ250をはじめとする2ストロークが主流で4ストではVT250のVツインに代表されるような2気筒エンジンが人気でした。



そのうちクォーターでも4気筒に乗りたい!というニーズが高まって、まずはスズキがツインカム4気筒エンジンを積んだGS250FWを発表。続いてヤマハ発動機がFZ250フェザーを発売と、クォーターマルチブームが始まったのです。



そんな背景の中、ホンダが用意したのが今回のレア車、CBR250Rハリケーン(型式MC17型)でした。

その心臓部に搭載されたエンジンは水冷4ストローク4バルブ、ツインカムの4気筒、15,000回転で45馬力を発揮するMC14E型(レブリミットはなんと18,000回転!)、最大の特徴はカムシャフトをギアで駆動するしくみのカムギアトレーンを採用した点にありました。その心臓部を包み込むフルカウルはフレームまでも覆い隠し、好き嫌いの分かれるところですが私は好きでしたね~(ただし、転ぶと高くつきそうだとは思いましたが…)


20,000回転近くまでフォンフォン回せるクォーターマルチ、4気筒好きのライダーにさぞかし受け入れられただろう、と思いきや、発売開始の翌年1988年には早くもMC19型のCBR250R(ハリケーン2)にフルモデルチェンジ、生産中止となったのです。



MC17型に採用されたシュッとしたヘッドライト周り、フレームまで覆うフルカウルは、丸目二灯、一般的なフルカウルへと変更されました。


この二代目ハリケーンも短命で、1990年にはCBR250RR(ダブルアール)へとそのバトンを渡したのでした。


そして現在、クォーターマルチといわれる250ccクラスの4スト4気筒エンジンを積む新型車は存在しません。巷ではその復活を熱望するファンが多く存在し、毎年のように今年こそニューモデルが出るのでは?という噂が後を絶ちません。



今回の個体は、気持ちよく乗り回すには少々手がかかりそうですが、あのフォンフォン吹け上がるエンジンを味わうために、コツコツメンテナンスしてやるのもいいのではないでしょうか。個人的には欲しい1台です♪

この角度からのデザインも好きですね~ヘッドライトが意外と小さいのもGoodです!

反射して見えないですが、20,000回転まで刻まれたタコメーター、レッドゾーンは18,000回転から!

制作・協力

バイクの窓口編集部

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