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【今週のレア車】Vol.113 ビモータ DB1S
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- 2018.05.09
毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。 GWの為、2週間ぶりとなった今回は、恐らく日本で最もヒットした、初のドゥカティエンジンを搭載したDB1のパワーアップ版、Sです。
ビモータの成り立ちについては、以前Vol.73のDB4の際にご紹介しましたので詳しくは
割愛しますが、それまでの手作り、ベースエンジンの車両を丸ごと購入していた初期から、
初めてエンジン単体の供給が可能になり、量産体制を取れるようになった第二期の
最初のバイクが今回ご紹介するDB1となります。
DB1は1985年に発売、今回ご紹介するDB1Sは翌1986年に発売されました。
また、その名が表す通りエンジンはドゥカティ製で、750F1をベースとした湿式クラッチ仕様
ですが、Sは乾式クラッチ、大口径キャブ等に換装され、69→88PSにパワーアップした
仕様になります。
DB1はそれまでのビモータからすると圧倒的にリーズナブルな価格(HB3あたりで300万円
台中盤だった時に220万円。ちなみにベースのドゥカティ750F1が175万円。)もあって、
特に日本で大ヒットし、450台程生産された初期型のDB1ですら8割程、当時の代理店で
あった福田モータースのオーダーにより生産されたJr(400㏄ですね)やSRに至ってはほぼ
すべてが日本向けだったようです。
デザイン的にはなんと言っても、のちに数々の模倣を生んだフルカバードスタイルにあります。
非常に美しく完成度の高いスタイルで、模倣したモデルは残念ながらどれもヒットしたとは言い難く、
未だその魅力は失せておらず、昨年にはモトコルセさんが1/3スケールモデルを発売したほどです。
もちろんスタイルで売れただけではなく、ハンドメイドならではの手間のかかった独自のトラス
フレームに加えドゥカティのパンタ系Lツインエンジン、当時画期的な前後16インチホイール等に
よるハンドリングが秀逸で、事実ワークスDB1は当時のイタリアTT-F1のデビュー戦で、ドゥカティ
ワークスパンタを押さえ1-2フィニッシュしたそうです。
日本にはまだまだ生息している筈ですが、車両の性格上ハードに扱われているか、しまい込まれて
いるかでなかなか市場には出てこないDB1の、現車は生産台数が少ないS。
マフラー・ホイール等ノーマルとは異なる部分もありますが、走行少なく程度も上々のようですし、
気になる方は是非手にいれてそのスタイル・走りを満喫していただきたいものです。
以前のDB4記事です。是非ご覧ください。