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ホンダ 新型 NT1100 試乗会! (Part3 試乗インプレッション編)
- おすすめコラム
- 2022.03.15
ホンダ 新型 NT1100 試乗会のレポート第三弾。今回は試乗インプレッション編です。
千葉県館山市で行われた 「Honda NT1100 報道試乗会」に参加しました。
この日は製品説明、開発者インタビュー、試乗が行われました。
Part3は試乗インプレッション編です!
【目次】
1.ゆったりとして馴染みやすいライディングポジション
2.良い意味で「スピード感がないバイク」
3.大型スクーターの快適要素を取り入れた、リッターバイク
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ゆったりとして馴染みやすいライディングポジション
取材は、午前に開発者インタビューと撮影、午後から製品説明を聞き、最後に試乗という順番で行いました。
撮影での車両の移動は「自分で押し歩き」で行いますので、バイクの雰囲気を感じる最初の機会になりますが、その感想は「大きさも重さも、リッターバイク」という印象でした(車両重量は248kg)。
撮影中に跨ってみました。
ライディングポジションは、ゆったりとして馴染みやすいと感じました。
同じエンジンを搭載するアフリカツインやレブル1100と並べると、成り立ちの違いがよく分かります。
NT1100のシート高は820mm。
足つきは、かかとが軽く浮くくらいで良好です(身長176cm)。
シート前方は絞られているのでスリムですが、座面はしっかり幅があっていい感じです。
上体が起きた「アップライトなライディングポジション」で視界良好。
跨った時に見えるハンドルまわりのボリュームは、リッターバイクの貫禄を充分に感じます。
エンジンはキーを回したら、スタータースイッチ(赤いボタン)を押して始動。
ミッションはDCTなので、その下の「D-S」ボタンを押してからスロットルを開けば走り出せます。
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良い意味で「スピード感がないバイク」
試乗時は晴天ながら最高気温10℃だったので、標準装備のグリップヒーターをONでスタート。メーター内でレベルが確認出来ます。
リッターバイクの運転なので、慎重に様子を見ながら道路に出ます。
ウインドスクリーンは一番下の状態だとヘルメットと首に風が当たりますが、今回は写真のバランスを考えて、この状態で走りました。一番上にすればヘルメットまで防風出来ると思います。
走り始めの印象は良い意味で「スピード感がないバイク」。
メーターを見て「あれ、もう50km/h出ているんだ」と分かるくらいに、全てに余裕を感じます。
その理由はジェントルなスロットルレスポンスと、早めのシフトアップによる落ち着いた走り。
しっかり感が高く、路面からのショックが少ない、ストロークのあるサスペンション。
さらに、ウインドプロテクションによる身体への直接的な風当りの少なさが効いています。
ワインディングロードも素直なハンドリングで、コーナーをスルスルと曲がって行きます。ブレーキも扱いやすいタッチでコントローラブルです。
様々なシチュエーションに対応する「ライディングモード」の設定を変えて「自分好み」を探す楽しみもありますね。
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大型スクーターの快適要素を取り入れた、リッターバイク
高速道路のクルージングでも、余裕のパワーで疲労が少ない印象。
標準装備のETCがセットアップ済みでしたので、料金所もスムーズに通過出来ました。
パーキングエリアの駐車スペースに頭から入れた際、試しに跨ったまま足で後退してみましたが、簡単に出来ました。マス集中化と低重心が効いているのだと思います。 狭いスペースでの移動では大きな要素となりますので、寄り道もしやすくなりますね!
(写真の場所は道の駅併設の「ハイウェイオアシス 富楽里」)
走行中、シーンによっては足でシフトダウンをしたくなりましたが、シフトペダルはないので出来ません(笑)。
開発者インタビューでは海外仕様は「MT」の設定があると聞きました。日本では「DCT」のみの設定というのが、このバイクのキャラクターを分かりやすくしていると思います。
アフリカツインでは設定のある、純正アクセサリーの「DCTシフトペダル」はNT1100にはないので、任意のシフトチェンジは左手の人差し指で「UP」、親指で「DOWN」を行います。操作を理解すると、積極的に使いたくなりました。ペダルだと靴に傷がつきますし、良いと思います。
試乗の持ち時間も終盤となり、出発地に戻る途中で気が付いたのが「上半身も下半身もリラックス」していたこと。疲れもほとんどありません。
出発時は「リッターバイク」なので気合いを入れましたが、慣れると見た目より敷居が高くありませんでした。
(南房総市にある「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」にて)
試乗を終えての感想は、NT1100は「大型スクーターの快適要素を取り入れた、リッターバイク」という印象でした。見た目と乗った時の感触のギャップが大きいバイクという印象を受けました。
外観とパフォーマンスは大型ロードスポーツバイクながら、スクーターのようにも使えるという、新しい価値を感じました。ツーリングや普段乗りの良き相棒になると思います!
試乗前の開発者インタビューで「このコンセプトで400(500)クラスを!」とお願いしましたが、その思いが強くなった試乗になりました。
スクーター的に使うための大事な要素のひとつが「積載性」。それを補うのが各種ケース類。
次回は純正アクセサリー装着車をレポートします!
(取材協力)
本田技研工業株式会社
株式会社ホンダモーターサイクルジャパン
(写真・文)
森井智之