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【今週のレア車】Vol.148 ビモータ YB7

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  • 2019.01.23

毎週木曜日に行われる業者間バイクオークションに、全国から出品される中古バイクの中から、レア車をピックアップしてご紹介するこのコーナー。今回は久しぶりの輸入車、ビモータ YB7です。

ビモータの歴史については以前の「今週のレア車Vol.73」でも記述しましたが、最初からオートバイメーカーというわけではなく主に空調設備を製作するかたわら、そのパイプ加工の技術を活かしたフレームビルダーとしてイタリアでスタートした会社です。


当時事故で大破したホンダ・ドリームをフレームから作り直した車両がビモータの第1号車だったという意外な話もあります。その頃の業務内容は主に日本車向けのスペシャルパーツの製造、販売やレース用フレームの製作供給であり、ビモータのフレームを採用したチームが活躍したことでその名を広めました。こうして、やがて本格的に市販車を発売する頃には完全にオートバイメーカーに転向したのです。



このように元々日本とつながりのあったビモータですが、その頃技術を統括する立場にいたフェデリコ・マルティニ(ドゥカティから移籍)が、日本の免許事情を考慮したミドルクラス用モデルのために新たなフレームを設計しました。

それがヤマハとのエンジン供給契約によりFZR400のエンジンを搭載して限定生産され1988年に発売されたのが今回のレア車YB7です。


フェデリコ・マルティニの拘りと言われた一体型の美しいフルカウルに身を包み、イタリアの熟練工によるハンドメイド溶接のアルミフレーム、フロントにマルゾッキの正立フロントフォーク、リアにはオーリンズ・シングルショック、ブレーキはイタリアが誇るブレンボ製の鋳鉄ディスクに4ピストンキャリパーという贅沢な仕様でした。


全世界での生産台数321台というもともと希少なこのバイク、いったい何台くらい現存しているのでしょう。今回の現車は白と赤のツートンカラーも美しい完動車です。当時は高価でなかなか手が出せなかった高嶺の花、今こそ狙ってみてはいかがでしょうか(^^)



余談ですが、ビモータの製作する車種の名称は基本的に2文字のアルファベットとそれに続く数字からなっています。最初のアルファベットがどのメーカーのエンジンを使ったかを表し、次のBはビモータのB、その次の数字はそのメーカーのエンジンを使って作られた車種の何番目かを表すようになっています。この法則で他の車種も一度ご覧になってみるとおもしろいかも。過去の「今週のレア車」にも登場していますのでぜひご覧ください。


今週のレア車Vol.73   ビモータ DB4  https://www.moto-auc.com/report/else/vol73db4

今週のレア車Vol.123  ビモータ BB1  https://www.moto-auc.com/report/else/vol123bb1


制作・協力

バイクの窓口編集部

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