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ホンダ 新型 ホーク11 試乗会! Part3 試乗インプレッション編
- おすすめコラム
- 2022.07.20
山梨県山中湖村で行われた 「Honda HAWK 11 報道試乗会」。今回は、試乗インプレッション編をレポートします!
山梨県山中湖村で行われた 「Honda HAWK 11 報道試乗会」。
この日は、製品説明、開発者インタビュー、試乗が行われました。
今回は、試乗インプレッションをレポートします!
新型ロードスポーツモデル ホーク11は「日本市場専用モデル」として開発。
ホーク11は、「アフリカツイン」の車体をオンロード向けに適合させた「NT1100」のフレーム / 足まわりをベースに、よりワインディングでの走りを楽しめるディメンションに再構成。
製品説明での成約状況は、ブルー56%、ブラック44%。
代替直前車両は、1位 CBR1000RR、2位 CBR250RR、3位 CB1100。
年代では40+50代が60%。
ベテランの40、50代を中心に、CBRシリーズなどスポーツモデルからの代替という状況。
【目次】
1.早速試乗してみます!
2.ワインディングロードを軽快に
3.二面性のあるエンジン
- 早速試乗してみます!
これまでに同じエンジンを搭載する、CRF1100L アフリカツイン、レブル1100、NT1100を試乗しました。
各車の試乗で共通したのは、上体が起きたアップライトなライディングポジションと、ミッションがオートマチックトランスミッションの「DCT」だったこと(アフリカツイン、レブル1100はMTの設定あり)。
このエンジンで、前傾姿勢、6速ミッション&クラッチ操作は、ワクワクします。
アルミ製リアフレームを採用するなどして軽量化した車体は、車両重量214kg。
試乗前の車両撮影時における「押し歩き」で、取り回しの良さは確認済み。
両足の踵が地面に着いて、 ひざも軽く曲がり、跨った時の安心感が高いです(身長176cm)。
跨った時にボリュームを感じないカウルの軽快感が、リッターバイクというプレッシャーを軽減。
低い位置にあるセパレートハンドルと高い位置のステップが、走りへの期待を演出します。
反転液晶のメーターは視認性が良好で、必要な情報がすぐに分かります。
ハンドル部の操作系がシンプルで、チェックしたのはライディングモードの変更操作のみ。
エンジンを始動すると、心地よいエキゾーストサウンドが気分を盛り上げます!
アクセルは電子制御のスロットルバイワイヤ採用で、ダイレクトなレスポンスが操作を容易にします。
- ワインディングロードを軽快に
発着地は山中湖村にある宿泊施設の「PICA 山中湖」。
道路を挟んで山中湖が目の前の、敷地内にオシャレなコテージが並ぶ素敵な空間でした。
ギアを1速に入れて、クラッチをミートしてスタート!
クラッチは扱いやすい印象で、重さも最後まで気になりませんでした。
この日は梅雨入り直後で雨が心配でしたが、日中は曇天ながらも山中湖周辺の路面はドライでした。
気温は14℃と高くはないものの、軽装で大丈夫だったのは良かったです。
まずは市街地走行。周辺の道路は信号が少なく、舗装も良好で快適な走行が出来ました。
ストロークが150mmのサスペンションは、固めながらも路面からのショックを吸収して上質な乗り心地。
バックミラーは通常の位置にないので、最初は意識して見る必要がありましたが、すぐに慣れました。
ほどなくして、下りのワインディングロードに乗り入れてみました。
行楽シーズン前の平日の午後、さらに曇天だったため通行する車両は少なめ。ほぼ単独で走行出来ました。
まずはライディングモードは「スタンダード」のままで、主に3速ギアを使用。
メーター内のギアポジションインジケーターが大きくて確認しやすいです。
コーナーをいくつか抜けて安定感の良さを感じながら、次に見えたのが急なヘアピンコーナー。
進入時に特別なアクションをしなくても、狙ったラインですんなり曲がれました。
安定感抜群のコーナーリングで、ワインディングロードがかなり楽しいバイクです!
ライディングポジションは、上体がコーナーに「肩から入る」感じでピッタリと決まります。
下半身の収まりも無理がなく、自然な位置関係で疲労が少ない印象です。
適度な前傾姿勢が、ワインディングロードではいい感じにハマります。
軽量でスリムな車体と深いバンク角で、リッターバイクながらも安心して楽しめました。
倒立式のショーワ(日立Astemo株式会社)製SFF-BPのフロントフォークと、リアのシングルチューブ分離加圧式サスペンションが生むハンドリングが、素晴らしいです!
ショーワ製SFF-BP倒立フロントフォークは、最近のホンダの新型スポーツモデルはもちろん、既存のモデルも仕様を一部変更した際にも搭載されていますが、優れた路面追従性を体感すると納得の採用です!
インタビューで聞いた「ふらつきを抑制」するラジエター横の空力パーツ「ラジエーターシュラウド」の効果も、気にしながら走っていました(笑)。
- 二面性のあるエンジン
高速道路では、エンジン回転数に注目してみました。
4000回転から下はスロットルレスポンスがジェントルな反応で穏やかですが、そこを超えると活発な印象で、二面性がある楽しいエンジンです!
一部区間では霧が発生していて路面が濡れていましたので、ライディングモードの「レイン」を選択して走行。穏やかな出力特性になり、安心感が高まりました。
上りのワインディングロードでは、ライディングモードの「スポーツ」を選択。
2~3速ギアを使ってのコーナーリングは活発な走りで、このバイクの楽しさ&良さを、さらに実感出来ました。
途中の休憩でちょっと離れて見ると「大人のバイク」らしい、渋い佇まいのスタイリングがイイ感じです。
今回の試乗は、高速道路とワインディングロードを中心に走行しましたが、あっという間に持ち時間終了になってしまいました。
降車後は「心地よい疲れ」と「満足感」を感じました。
前傾姿勢で手首や腰、背中の疲労は多少あるものの、それ以上に「バイク、運転した~!」という充実感が味わえました。
すぐに「来週末は、どこ行こう?」と思うような、味のある楽しいバイクでした。
ホーク11は、現行ラインナップとは異なる位置づけの派生を開発をするプロジェクトから誕生したモデル。
特に今回は、日本のベテランライダーに焦点を当てているのが興味深いです。
少量生産、既存の車体を利用など、様々な制約のなかで具現化したことが、このバイクの魅力を高めているようにも感じます。
ぜひ体感して、その良さを実感していただきたいと思います!
次回は、カスタマイズパーツ装着車をレポートします!
(取材協力)
本田技研工業株式会社
株式会社ホンダモーターサイクルジャパン
(写真・文)
森井智之